梅原真

地域活性化のために第一次産業と
辺境の仕事しか受けないという面白いデザイナーが高知にいる
 
知る人ぞ知る辺境に生きる異色のデザイナー
その名は梅原真
彼の手にかかると、地域の産品や商品に
ズバッと一つの芯(コンセプト)が入るという
それがパッケージとなりデザインされブラッシュアップされ生まれ変わる
 
ローカルはお金が稼ぎにくいシステムの中にある
そんな中で梅原はある漁業の人間とかかわることになる
 
漁業をデザインする
1998年土佐のかつお一本釣り漁船の漁師からの依頼だった
天皇家へ献上する物は焼津の炭火焼のものだ
スーパーで売っているものはガス焼
ただ一番うまいのはやっぱり藁焼だ!
彼はとことん藁焼にこだわった
そのためすべてが手作業となる
商品は漁師が釣って漁師が焼いた
このことをデザインしたのだ、表現と言ったほうが正しいかもしれない
デザインした箱にたたき2本、生しょうが、生にんにく、おばあちゃん特製のたれを入れて
商品名は 『一本釣り鰹・藁焼たたき』 
全国一律5500円とした
飛ぶようにに売れた
そして8年目には年商20億円ほどになった
高知県でも誰もが見えるゼロからの地域活性化の事例だ
 
隠岐の 『島じゃ常識 サザエカレー』も彼のヒット作品の一つである
コンプレックスの裏返し
心のチャンネルを変えることでコンプレックスから自信に変わった
 
彼は仕事の依頼をしてきた客を叱り飛ばすのも日常茶飯事
おまんはなにをしたいんじゃ?
と言う彼の問いかけに依頼者がハードルを乗り越えられるかが鍵になる
 
農業をデザインする
高知も茶所
95%は静岡へ出荷、残りの5%で自分たちのブランドを作ろうと言い始めて
10年目にやっと出来たのが 『 四万十茶葉だけ四万十緑茶 』
CMも演出しようにもお金がない
おじいちゃん、おばあちゃんに縁側でお昼を食べてもらい
その横にお茶を置いといてくださいと・・・
 
CM
せみの声・・・・・
おばあちゃん  『 お代わりは? 』
おじいちゃん  『 いらん、いまんとこ! 』
(ナレ)  四万十茶葉だけ四万十緑茶
 
これでACC賞ファイナルまで行った
CMはお金をかけるだけではないと実感した瞬間でもあった
 
林業をデザインする
ヒノキが売れないと言い続けるスポンサーがいた
ヒノキの板の10センチ角
売れないなら私が売ります と梅原
板に焼半を入れる
匂いを継続させるためにヒノキチオールという天然ヒノキオイルの中に漬けて
出してくる
瞬間ユニットバスがヒノキ風呂になる
なんと2年たったときにヒノキ風呂が一億円以上売れてますと・・・・
 
風景をデザインする
高地大方町にに砂浜美術館がある
リゾート法にのっての大規模開発に何社も手を上げるが
梅原は断固として反対
 
そんな中で、天然の砂浜4キロを美術館にする提案を町長にする
ポールを間伐材で立てロープを張って全国から募集したTシャツを干す
展示が終わったら洗濯してお返しする
そのプロセスを3500円で募集する
BGMは24時間の波の音だ
 
様々な紆余曲折のあとに議会反対のなかで町長決済の形でOKが出る
くじらが作品です
ラッキョウの花見です
海がめが作品です
ゴミの漂流物展
砂浜裸足マラソン
などユニークな取り組みが今も行なわれている
 
梅原は言う
誰もがひょっとしたら目を向けないものに視点をもって行く
そこがヒントになる
そして自分の街を楽しむこと
豊かさのものさしは自分自身が楽しむことであると・・・・・
私がデザインする目的はその商品が売れることではなくて
『その風景が残ること』だと言う
地域に根ざし地域の資源を活性化させる梅原の姿勢には深く心を打たれる