発酵、食育、農業,  経済

くろがね祭

日本の農業従事者数は186万人
平均年齢は66歳
40歳以下はわずか5%と悲しくなるほどの数字だ
新興国がこのまま成長していけば
まちがいなく世界は食糧不足になる
このままいけば数字の上でも、近い将来日本の農業は崩壊する
 
農業従事者からすると
今の農業だと食べていけないと口を揃えて言われる
コメだって畜産だってそうだ
セリで牛が肥料代にしかならない畜産の現場を見ていると
悲しくなると嘆いていらっしゃる畜産関係者は多い
しかも飼料の高騰は致命的な問題でもある
こんな農業に就労する後継者はいないと言われる方も多い
しかし日本にとっても若者の就農は大きな緊急課題だ
 
さてそんな中
宮崎県立宮崎農業高校のくろがね祭が
11月17日開催された
あいにくの雨にもかかわらず大勢の参加者だった
農業高校というと
昔はほとんどが男子ばかりだったが
最近急激に女子が増えているようだ
また就職率が高いことも人気の原因かもしれない
ファーストフードが当たり前の食習慣になっている若者たち
その中で若い農業を目指す学生がとても新鮮で日本の希望に見えてくる

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人気のロースハムは平均2500円
 
生産物の直売は朝からお昼までの半日のみ
食品工学科が肉製品やジャムなどの販売
生物工学科と生産流通科が花や野菜、果物などを販売された
特にハム製品やジャムの長蛇の列には驚きだった
野菜のコーナーには豚汁のふるまいも・・・・
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シクラメン 1500円           ふるまいの豚汁
若者が真剣に農業に取り組み
その成果を発表するのがくろがね祭だ
運営には生徒も参加
駐車場の誘導にも生徒が参加しておりとても好感が持てた
ほとんど一般に告知がないのもかかわらず
これだけの人が集まる
まさに安心、安全、そしてトレーサビリティのしっかりした食品が
消費者に要望されている一つの表れかもしれない
 
農水省は今年から若者の就農を呼び込もうと
高校を卒業して農業を勉強したい若者に2年間に年間150万を
給付して自立を促す
また就労後最大5年間、年間150万の補助を行う
しかし一方壁も多い
農地を借りたくても借りれない人が多いのが大きなひずみとして残っている
新規就労者に貸し手と借り手の信頼関係まで構築するのは無理がある
 
このマッチングシステムを行政と民間が組むことで
やることができれば話は早いのだが・・・・
地域社会全体で若い農業後継者問題をどう取り組んでいくのか
これが要である
お金を流せば若い就労者が増えるという幻想では続かない
 
農業は昔から自然と共に共存してきた
人も自然の中に存在している
だとしたら自然と同化して生きていくのが正しいのではないかと思っている
その動きは東日本大震災以降
農業でも、より強い動きになっていると感じている
今からは自然と同調する農業の時代になっていく