地域活性,  発酵、食育、農業

宮崎県農業試験場

宮崎は国内有数のフードアイランドとして知られている
その研究の中核施設が
宮崎市佐土原にある宮崎県総合農業試験場だ
65haの広大な敷地の中に研究棟やハウスがある
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この農業試験場を一躍有名にしたのが
稲の品種ヒノヒカリの開発であった
コシヒカリと黄金晴れ掛け合わせた温暖地域向けの品種は
1990年に品種登録が行われ
現在全国の第4位の作付面積を誇る
さて今日は初めて視察に訪れた
相談員の山本さんに説明していただいた
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稲の品種も全国の温暖化により新たな新品種の開発が要求され、
2012年に夏の笑みが誕生した
この品種は多収で高温にも強い
また長さもコシヒカリと比べ短いため倒伏も強い
しかも収穫時期がコシヒカリより11日遅いため作期分散が可能
昨年から55haで栽培を始めたようで今からの期待の品種である
全国から視察がとても多いのが
太陽光パネルとヒートポンプを合わせた
次世代ハウスの実証実験であるそうだ
宮崎県、大阪大学、島津製作所などが参加して行われている
太陽光で水を温めヒートポンプでさらに熱くして85度の温水を
ハウス全体に回しながら作物を育てていく
実際に見せていただいたが
まだまだ、まさにお金がかかりそうな施設だった
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ただ今の燃料価格だと
自然エネルギーの活用なしでは宮崎農業は成り立たないと
現場からの悲痛な叫びを聞くだけに
個人的にはとても期待感も膨らむ
次に全国トップレベルとも言われている
残留農薬分析装置
今までは2週間分析が必要だったようだが
宮崎県は2時間で約400種類の残留農薬の分析ができるようになった
近い将来800種類まで高めたいようだ
アジアでの展開、日本全国の安心安全への消費者の欲求などを考えると
素晴らしい技術である
農業試験場は新品種の開発が主だと感じていただけに
意外性と先見性におもわず頭が下がる思いだった
DNAの研究の地道な作業からウィルスフリーの品種を見つけ
それを拡げていく
その開発期間は3年から5年ほど
それを繰り返しやりながら収量を増やしていく
その地道な努力を研究棟では行っている
甘藷、マンゴー、ピーマン、ラナンキュラスなどなど
まさに野菜から果物から花卉まで・・・・
この気の遠くなるような研究と作業のもとで宮崎の農業は成り立っている
最後は井上場長にもご挨拶させていただいた
ご案内いただいた山本さん有難うございました
宮崎農業の要である農業試験場の認識を新たにすることができ
また明日の農業の希望と誇りを持ちながら帰ることができたように思う