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養殖マグロ

和食の人気が世界で広がってきている
その中でも人気なのが寿司だ
おかげで魚の需要が世界中で急増している
その中でも需要が大きいのがマグロだ
 
マグロの中でも最高と良く言われているのが
青森県大間で取れる本マグロだが
普段はなかなか手が出せない
 
ここ最近一躍有名になったのが近大マグロだ
近畿大学が30年の研究で
人工ふ化させた稚魚を育てて大きくする
天然資源に負荷をかけない完全養殖を2002年に実現させた
世界で初めての成功事例である
 
昨年春に大阪梅田のグランフロントにオープンした
近畿大学のアンテナショップは日々長い行列ができる
好評に応えて東京店もオープンさせた
いかんせん一日のマグロの量を
わずか1~2時間程度で売り切れてしまうのがネックだとか・・・・・
 
築地の中で別格と言われているのが
日本水産がつくった蓄養の伊根マグロだ
築地市場では天然に次ぐ上物のマグロとして知られている
春から夏場でかけて鳥取県の境港で取れた本マグロを
そのまま京都の伊根まで運び半年ほど養殖した後冬に出荷される
夏場のマグロは身が痩せていて
キロ1000~2000円が関の山
マグロは鯖や鰺を10キロ食べて1キロ太ると言われている
半年間冷たい水の中でアジやサバを与えて太らせると
キロ5000~6000円にアップする
脂もしっとり控えめで赤みの旨さがとっても良くなると言う
まさに半天然半養殖の本まぐろである
 
2つの事例を紹介したが
そのほかにも
マルハニチロは2015年に1万匹の出荷をめざし
東京海洋大学では移植によって
鯖にマグロの精子をつくらせてマグロを量産する研究を続けている
 
マグロの需要は世界の人口拡大と
和食ブームの中でますます広がって行く
それに輪をかけてクロマグロの漁獲量は年々少なくなっていく
1995年には7.8万トンあったが2009年には4万トンと激減している
またクロマグロの推定産卵親魚量のグラフを見ていると
メキシコ湾でも地中海でも限りなくゼロに近づいていることがわかる
これに拍車をかけているのが違法操業による乱獲だ
黒いダイヤを目指して世界中で違法操業が行われていると言っても過言ではない
これと地球の気象変化がますますマグロの漁獲量を少なくしてしまう
 
マグロは江戸時代は庶民の食べ物だった
まさに日本を代表する魚の一つがマグロであるともいえよう
マグロの漁獲が制限される状況の中では
マグロの養殖は日本にとっても世界の食材として売り出す重要な要素となる
もっと研究、開発を重ね
日本政府も成長戦略の一環としてサポートを行い
日本ならではのマグロ養殖の成功事例を生み出してほしいと願っている