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林業がもたらす地方創生

宮崎県森林組合の主催で
里山資本主義を書いた藻谷浩介氏の講演会が
7月1日、宮崎観光ホテルで開催された
テーマは 「林業がもたらす地方創世」
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藻谷氏とは先日三重であったばかり!
ロビーでお会いすると、今日は稚内から飛んできて
講演終了後、東京に帰るのだという
稚内はすがすがしいさわやかな良い天気だったが
宮崎はさすがに暑いですねと
相変わらずお忙しい毎日のようだ
 
今年のゴールデンウィークにはあまり旅行が好きでない妻と
高千穂から都井岬まで一日でドライブした
宮崎には強烈なキラーコンテンツと呼ばれるものがないと
私は思っていたので宮崎の妻の反応が気になった
宮崎は広くて明るいと大変評判が良かった
とても伸びやかなところという表現の方が良いのかも知れない
また機会があれば一緒に夫婦でお邪魔したいと考えている
 
さて講演は
日本の都市部は老齢化がどんどん進みつつある
宮崎市を例にとっても
65歳以上が2010年3月の8.4万から
2015年の9.9万と17%増えている
福岡も同じ傾向が続き、東京はもっとひどい
都市部はどんどん高齢化し
東京の空き屋は750万軒のうち82万軒が空いている状態だ
 
西米良村の例を    (2010年)       (2015年)
14歳まで         131人        153人    17%増
15~65歳まで     598人         556人    7%減
65歳以上        543人         522人    4%減
 
日本の過疎地で頑張っているところは
老齢化を極め若返りつつある現実も見える
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林業の日本での売り上げは2000億だが
農業は8兆円と160倍
これを冷静にみると産業ともいえない規模だ
 
林業は日本とドイツとよく比較される
ドイツの林業に携わっている方はマイスターと呼ばれ
年収1000万が多い
林業と言うのは頭を使ってするもの
日本はドイツより木が生えて成長するのも早い
しかし丸太の生産性がドイツの7分の1ほどの低さ
そして宮崎県の立地の良さは森林から港への立地が良いという点
中国、韓国が木材が足りない
フィリピンも木材を輸入するようになった
こんな状況を考えると宮崎の林業のノビシロは一番可能性がある
 
日本の介護系の施設はプレハブ型がほとんど
しかも全く足りない
人間が木にぬくもりを感じるのは昔から
しかも年を取ればなおさら木が合うだろう
そうであれば介護系の建物を規制解除も考え
木造の対応ができるようにするだけで莫大な需要が発生する
 
ロンドンではCLT工法で8F建ての木造建築物ができた
建設期間も短縮できた
 
ブリティッシュコロンビア大学では学生寮として
15F建てのほぼすべてを木を使用する木造建築物が建設中だ
 
岩手県の住田町では木造で役場を作った
予算は12億円だったが通常工法で造ると20億円
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しかも材料は町内の山林から調達した
地元にお金が落ちる地域循環型の経済でもある
日本は今後地元の材料を使う
このような木造のインフラ整備をやって行けば
林業の将来は明るくなるはずだ
 
途中眠っている人間には檄を入れ
こちらの方が眠いんだ
大切な話だからしっかり聞いて下さいと
里山を思う熱い心を語る藻谷さんに大変共感するものを感じた