珈琲アロマ(浅草)

昔どの街でもあったような喫茶店
そんな風情がこのお店にはある
浅草で創業50年以上の老舗の珈琲店だ
 
店に入るとカウンターだけのこじんまりとしたお店
ブレンドとオニオントーストを注文
 
あたりを見渡すと
おや、ペリカンのパンのチラシが
よく見るとなんとペリカンのパンが映画になり
10月から上映されるそうだ
浅草と言えばペリカンのパンと言われるほど有名
勿論アロマでもペリカンのパンを使っている
地道に食の仕事をしてきた人が
こんな風に脚光を浴びることはとても良いことだと思う
機会があればぜひ見てみたい!
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店ではご主人がネルドロップ式で丁寧に入れて
ブレンドを出してくれる
そして次はオニオントーストの調理にかかっている
その動作に無駄な動きはない
 
横の常連さんにいつもの?
をご主人が問いかけると、さりげなくうなずく風景も良いものだ
 
珈琲は少し濃いめだが、さっぱり感もあり
懐かしい味だ
オニオントーストはオニオンと野菜ピクルスに
マスタードと黒胡椒で味付け
ペリカンのトーストと
ピリッとした辛さが珈琲によく合う
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最近どの街でもスタバなどのチェーン店が増えて
あおりを受け
その街の珈琲文化が消えていくことに
寂しさと残念さを感じてきただけに
このような喫茶店が生き残っていること自体が嬉しい
日本ならではの古き良き珈琲文化がここにはある
是非一日でも長く豊かな味わいを伝えてほしいと願っている
 
 
 
珈琲文化度   ★★★☆
 
 
 
珈琲アロマ
 
東京都台東区浅草1-24-5
03-3841-9002
8:00~18:00
木曜、第4水曜休み
 

親子受賞ー湯を沸かすほどの熱い愛

最近見た邦画の中で
一番感動したのが 湯を沸かすほどの熱い愛 の映画だ
 
休業している銭湯の表に
湯気のごとく店主が蒸発しました との張り紙に
この映画の期待感が高まる
 
余命2ヶ月と宣告されてしまう主人公の母親
双葉役に宮沢りえ
彼女は宣告を受け、絶望に陥るどことか
勇気を持って家族と余命を生き抜く覚悟をする
 
家出した夫(オダギリジョー)を連れ戻し
休んでいた銭湯を復活させ
娘(杉咲花)をいじめから救って独り立ちさせていく
 
宮沢りえと杉咲花の親子は
本当の親子以上のリアリティを持って観客を感動させる
宮沢りえは貫録の演技だが
とくに娘役の杉咲花の演技は圧巻だ
 
愛の深さに何度となく涙が頬を伝う
人の死がテーマという
何度も取り上げられるありふれたテーマでありながら
こんなに明るく笑って涙が同居する映画となるとは・・・・
 
この親子は本当以上の親子となっていることを実感した
 
3月3日
日本アカデミー賞助演女優賞は
湯を沸かすほどの熱い愛の杉咲花が受賞した
映画でもその後でもお母ちゃんというほどの関係です
この映画を通じて思ったことは
やっぱりお母ちゃんは凄いということですと話をした
 
そして日本アカデミー賞主演女優賞は
湯を沸かすほどの熱い愛の宮沢りえが受賞
映画そのままの親子でのW受賞となった
 
残さねばならない者たちのために
懸命に生を全うする姿が温かく心に染みいる
死にゆく母が残す愛と絆
今の時代だからこそ、子供から大人まで見てほしい映画である
 
新人監督としてのデビュー作だった中野良太の
オリジナルシナリオを読んで
宮沢りえは出演を即決したそうだ
素敵な話である
 

続 深夜食堂(映画)

私の大好きなドラマである深夜食堂の映画
続 深夜食堂が11月5日公開された
 
路地裏の食堂の大将を務める
主人公の小林薫もこのシリーズで7年目を迎えるそう
食堂の料理を通して広がる人間ドラマの
温かさと切なさとおかしさが心をほっとさせてくれる
いらっしゃい、あいよ、おまちとこの3つの言葉以外
無口であまりしゃべらない大将だが
ここぞと言う時に背中を押してくれる言葉を言ってくれる
小林薫の存在感は絶大だ
ドラマが評判となりシリーズも第4作を迎えている
映画は2作目となるという異例の展開の凄さだ
現在深夜食堂はアジアでも大人気だと言う
こんな日本文化が世界で拡がって行ければ本望だ
 
さて映画の感想だが
期待通りの安定感と満足感だった
最後には思わず涙腺が緩くなってしまった
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映画は3つの話で繋がれていく
第一話は
ストレスがたまると喪服でストレスを発散し
そのあとは焼肉定食で元気になる女性編集者
ゲストは香典泥棒の佐藤浩市を贅沢に使っている
第2話は
将来に悩む蕎麦屋の一人息子が
年上の女性と結婚したいと母親に懇願する
母親役のキムラ緑子の演技が光る
まさしく独壇場だ
メニューは息子が好きな焼きうどん
こんな音色の生き方をしろよ・・・・・
との励ましの言葉がグッときた
 
第3話は
来て来て詐欺にあう
福岡から上京してきたおばあちゃん
昔5歳の息子を置いて駆落ちした過去を持つ
電話で息子でないことが分かっていながらお金を渡してしまう
そのあとお店で食べる豚汁定食の温かさ
そして優しさのおすそわけが人と人を紡いでいく
渡辺美佐子の演技の圧倒的な存在感は抜群だ!
最後のシーンはおもわず涙、
この時のシーンで流れるあかりの歌はベストマッチだった
 
情緒があってゆるやか
しかもおかしくて切なくて哀しい
心の琴線に触れてくる映画だ
フードスタイリスト飯島奈美のシズル感たっぷりの料理とともに
心もおなかも満たされるほのぼの感を味わえる映画でもある
 
 
 
 

北海道への海外観光客激増

北海道に2年ぶりに来ている
すすきのの繁華街は東南アジアの海外観光客であふれている
特に中国、台湾人が目につく
こんな光景は東京の銀座のようでもある
ホテルに入ると又東南アジアの団体客と出会った
人気の飲食店でも東南アジアの個人客が多い
こうなると札幌自体が東南アジアの都市ではないかと感じる程だ!
 
さて北海道の2015年の海外観光客が発表された
前年比35%という強烈な伸びだ
その中でも中国は63%増の55万4300人
いままで1位であった台湾は15,9%増の54万7800人
それから韓国、香港、タイと続いている
208万人のうちアジア圏からが90%と言うすごさである
 
札幌市はタイ観光客の将来性に目を付け
タイ史上最高の動員記録を持つ「愛しのゴースト」を制作した
ハンジュン映画監督に要請して監督自ら映画の製作を企画していただいた
 
映画の8割は北海道で撮影された
札幌、小樽、函館、登別
冬の北海道を舞台にしたラブコメディ
タイトルは 恋人の日~1日だけの恋人~
札幌市は製作費として1000万を助成した
 
映画は9月1日タイの全国1000館以上で上映を開始
そのあと東南アジアでの公開や日本での公開も検討するということだ
 
札幌の海外観光客の勢いも
今後は今までの勢いと同じようにはいかないだろう
次のターゲットに向け
映画と言う観光プロモーションで地道に北海道をイメージづける戦略は
大変効果的だと考える
 
今後の日本の地方観光を考える際にも
海外への重要なプロモーション事例になるはずだ
今後の北海道におけるタイ観光客の推移を見守りながら
このプロモーションの効果を検証していきたい

世界料理学会inARITA (講演)

5月3~4の2日間
世界料理学会in ARITAが
有田の炎の博記念堂で開催された
講演、ARITA-バル、見本市と様々な催しが展開された
 
まずは注目のスピーカーの講演を・・・・・
世界屈指のレストランとして有名なスペインの
MUGARITZのオーナーシェフ アンドーニ・ルイス・アドゥリウス
彼は今はなくなってしまった世界で最も予約が取れないレストラン
エル・ジブで終業を重ね1998年にMUGARITZをオープンさせた。
 
2006年以降ミシュラン2つ星
2006年以降世界のレストランランキングでベスト10内を維持している
2015年は世界6位
一年の間4カ月は休んで、創造的な研究を行い
その年のメニューを考えている。
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アンドニ・ルイス・アドゥリスは
まず自分の料理に影響を受けた日本に対する尊敬と
400年を迎えた有田に限りない敬意を払いながら
自らがシェフとしての創造をどう行ってきたかを説明した
テーマは共謀のためのツール
 
2週間の時間をかけて椿の葉をシロップに漬け葉脈だけにした
これは日本を体験したからこそ時間をかける大切さを学んだ
椿の葉をモチーフにした食器
それを砂糖を使って作ったフォークで食べる
16世紀のイタリアでは砂糖は金銀よりも高価で大変な贅沢品だった
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これらの全てが
食に対する先入観を打ちのめすといわれる
このレストランの真骨頂かもしれない
 
そのシェフとリヨンの見本市で出会った
有田焼職人の寺内信二さん
最初会った時から相性の良さは感じたという
サンセバスチャンでの世界料理学会での有田焼の講演などを通じて徐々に
人間関係は深まっていく
そして依頼されたのがイカをイメージした皿と
子羊の肩甲骨をイメージした皿だったという
アンドニ・ルイス・アドゥリスは出来上がった皿で料理で表現した
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アンドニ・ルイス・アドゥリスは言う
人間の記憶に残るものは
その時にどういう感情をもったかが大事なこと
そんなことを考えて
MUGARITZでは食卓でゲームを行っている
そのゲームに使うのがタバのかけらを有田焼で表現したもの
これを食卓の全員が(1~3個)を片手を握り
すべての数を当てるゲーム
当たった方にはご褒美として
寺内氏の作品でもある
タバを表現した食器にキャビアが乗って出てくる
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そのタバを作る過程が映像作品として制作され
何とヨーロッパの5つの映画祭で上演されたのだという
スペインのディレクターとカメラマンの作品
映像と音楽のドラマチックなコラボレーションが
タンゴを見ているようで歯切れのよい印象的な作品だった
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最後にアンドニ・ルイス・アドゥリスから
寺内さん本当にありがとうと感謝の言葉
その言葉に思わず泣きそうになったと寺内氏
 
100年後の500年には私は参加することはできませんが
有田が末永く繁栄していくことを祈念いたします
料理をここまで深化して考え実現できるシェフがいることを
改めて素晴らしい!と思った講演だった
 
 

マネーショート(映画)

ブラッド・ピットとマイケル・ルイスがマネーボールに続き
再びタッグを組んだ映画
 
マイケル・ルイスの「世紀のカラ売り」のベストセラー小説を
ブラッド・ピットがプロデューサーとして映画化した
2016年アカデミー賞では脚色賞を受賞した話題作
 
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アメリカの住宅バブルのさなか
現実を冷静に判断し
常識を疑い
金融危機を予測した4人のアウトローたちが
金融界の虚構の裏をかき、大相場を張る
リーマンショックの真実がものの見事に描かれている
 
2005年サンノゼ
マイケル・バーリはサブプライムローンを何千件と調査し
2~3年後に債務不履行に陥るだろうと判断した
バーリは住宅市場崩壊に賭けるCDSを購入する
 
若きウォールストリートの銀行家ジャレッドは
それを見て
ヘッジファンドのマークにCDSを購入するよう勧める
マークは様々な市場調査をして、確信に変わり、CDSを購入する
 
またある2人の若者は元銀行マンのベン・リカートのもとへ
CDSのアイデアを聞き、購入などのサポートを行っていく
 
初期の破たんではCDSの価格が全く動かないなど不当性や
各付け会社、銀行などの不可解な部分を描きながら
最後に一挙にパニックに陥っている金融業界を赤裸々に映像で現している
実話ならではの迫力だ
リーマンブラザーズのオフィスの再現は
ニューヨーク州金融サービス局のオフィイスで行われたようで
それだけに現実の生々しさが表現されている
 
この2008年の金融崩壊で金融機関は破たんし、強欲な投資家を市場から追い出した
しかし彼らはそれまでの不当な高給を返すことはなく
金融機関は税金で救われた
そして貧しい借り手だけに膨大な借金が残った
 
痛快さとともに、痛みを感じる作品でもある
将来の金融危機に対する警鐘の映画としても必見だろう
 

スプツニ子!の瀬戸内プロジェクト

瀬戸内国際芸術祭実行委員会の主催で
2月20日渋谷ヒカリエでスプツニ子!の
アーティストトークイベントが開催された
 
海の復権を目的として、モダンアートで地域活性をテーマに
開催されてきた瀬戸内国際芸術祭も3回目
2010年に第一回が開催されたが、
7島8会場で93万人動員の大成功をおさめ
参加は18の国と地域から75組のアーティスト・プロジェクトだった
第2回は2013年12等14会場と拡大し107万人を動員した
参加は一挙に拡大し
26の国と地域から200組のアーティスト・プロジェクトとなった
今年の2016年が3回目となる
 
モダンアートの世界では瀬戸内の名前は世界中に認知され始めている
日本の一つの地域が生み出した芸術祭が
こんなにも短期間で世界で広がっていっていることを嬉しく思う
 
あるものを生かし、新しい価値を生み出す
アーティストの手によって地元住民と協働して
そこでしか見ることのできない数々の作品が生まれ
地域の資源が生き返ったことへの喜びは
今の日本の地方の活性化への素敵な見本でもある
 
スプツニ子!はイギリス人の母親と日本人の父親のハーフ
両親はどちらも数学者
ロンドンの大学(数学・工学情報)を卒業
2013年秋にはMTIの助教授に就任
リケイ女子ならではの感性で現代美術家として
映像からプロダクトデザインまで様々な分野で活動している
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さて今回のスプツニ子!のプロジェクトとは八百万ラボ
舞台は豊島
そこにはトヨタマヒメの神社があり
海幸彦、山幸彦との神話が伝えられている
そこを舞台に建築と映像で
アートと科学のコラボレーションで新たな神話を作る
 
映像は豊玉姫と山幸彦の出会いをテーマに
遺伝子操作とフェロモン抽出で赤い糸を作る。
神話と科学とはもっとも対立するものであるが
その2つを融合させて何ができるのか
もちろんスプツニ子!も男性のイケメン学者として登場する。
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スプツニ子!のアプローチは
テーマを決めたら
科学的リサーチを徹底して行い
それをオープンにしてネット上で議論を沸騰させ
いろんな人を巻き込んでいく
その上で社会的な提案をする方法だ
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成瀬・猪熊事務所と一緒に
古民家を改装して豊島には神社も作ると言う
神話と科学の融合が今から楽しみだ

(映画)シェフ 三ツ星フードトラックをはじめました

ジョン・ファバローが10億円以上と言われる
アイアンマンシリーズの監督を断ってまで
作りたかった映画が シェフ だ
ジョン・ファバローが監督・脚本・制作・主演と
大車輪の活躍の映画
彼のこの映画への思い込みも理解できる
 
わきを固める俳優も大物ぞろい、女優も美人ぞろいだ
レストラン経営者のダスティン・ホフマン、
そして
元妻のイネズ役のソフィア・ベンガラ
ラテン系のソフィアローレンの若き日を彷彿とさせる美女
ソムリエ役のスカーレット・ヨハンソンも魅力的
 
物語は
ジョン・ファバロー演じるカールキャスパーはロスの
一流レストランの総料理長
料理批評家でもありブロガーでもあるラムジーの来店は
キャスパーにとっては勝負
オリジナルメニューで頑張ろうと食材探しに走り回る
ようやく準備もできた
しかし経営者は通常の人気メニューを出せとの指示
出された料理の評価をツイッターでラムズは酷評する
息子にSNSの見方を教わったカールは
怒りの感情のまま、ラムズにメッセージを送信してしまう
メッセージは炎上となり
これが原因で店も解雇、他のレストランからも断られ
カールキャスパーは失意のどん底へ
 
元妻のイネズの提案で息子パーシーとマイアミへ
そこは結婚をしパーシーが生まれ、
カールがシェフとしてスタートを切った場所でもあった
マイアミのレストランで久しぶりのきキューバサンドの旨さを再度実感
フードトラックで販売することを思いつく
 
フードトラックでマイアミからロスへの旅となる
旧友のマーティンと息子のパーシーとカールの3人で作るキューバサンドは
評判となりパーシーのSNSでの写真や動画、
営業場所のGPSでの情報発信などで瞬く間に広がり、人気爆発
どの場所でも行列となる
この道中で親子はもっと大切な何かを知ることになる
帰ってきたロスでの営業中
ラムジーが話があると訪ねてくる
 
ラムジーの提案は資金を出すから店のシェフになってくれとの
共同パートナーの提案だった
2人が和解すれば話題となる
キューバサンドは激ウマだとほめた
 
シェフ対料理ブロガー、これにSNSも盛り込み
拡がりとスピード、影響力の大きさ
親子の絆や家族の大切さなどがカリビアンミュージックと
料理のシズル感とともに味わえる
五感で楽しめる美味しい映画だ
 
アメリカの上映は最初6館だけでスタートしたが
半年以上のロングラン大ヒットの作品となった
美味しい物に目がない方には必見の映画です

深夜食堂(MBS)

深夜食堂というドラマが渋くて良い
MBS毎日放送が制作し、TBS系列で深夜で放送しているが
ほのぼのとした人間ドラマが人気を呼び
徐々に放送エリアも広がってきている
ただ宮崎では放送がないのが残念だが・・・・
 
深夜枠とは思えないほど番組の出来は上質で輝きを放っている
テレビの深夜枠ともなると制作費も限られるのに
松岡監督ならではのこだわりと
なんだか映画人たちのスタッフが楽しんで創っている感じが
視聴者にもはっきり伝わるのがとても良い
 
舞台は新宿飲み屋街の一角にある
深夜0時から朝の7時まで店を開けているめしや
人は深夜食堂という
この店主が小林薫
まさにはまり役である
人生を達観したような飄々とした店主だが
左目にわけありの傷がある
メニューは豚汁定食、酒、焼酎、ビールのみ
ただしお客の注文には
できるものだったら何でも作る
 
常連の面々も豊かな配役だ
孤独のグルメの松重が
ここでは地回りのヤクザ役 赤いたこウィンナーが好き
風間ふんするAV男優はポテトサラダが好き
30代のお茶漬けシスターズ など等・・・・
 
ドラマで、特に印象に残っているのがカツ丼編だ
試合に勝つと店にカツ丼を食べに来るボクサーがいる
一緒に居合わせた女性親子が試合に応援に来ると言う
ボクサーは勝ったらカツ丼をご馳走すると女性親子に約束する
店主は女性はスナックで働いており、旦那は死んだとボクサーに告げる
ボクサーはその試合に人生をかける
仕事をやめボクシングにのめりこむ
人生甘くない。試合は惨敗
お店で残念会の席上
ボクサーは女性親子とカツ丼3つを注文する
しかし店主が調理して出てきたのは親子丼
この店主の心の深さが心憎い
そして3人は親子となったのだ!
 
店主が主役だがカウンターの前に座るお客さんがメインだ
お客の言葉や雰囲気を店主が受け取り
しぐさや表情、そして料理によって場面を作り上げていく
その店主の存在感が存分に発揮されている
毎回、最後に出演者がそれぞれのメニューのワンポイントアドバスをするのが
ほっこり感を増幅する
 
映画も見たが素敵な出来映えだ
セットの奥深さが半端ではない
震災の現実も取り入れてあり
いつしか涙腺も崩壊してしまう
最後の田中裕子の快演は見事だった
 
MRTでも早く番組放送を始めてもらいたいものだ
MRTで始まった孤独のグルメと合わせて放送すれば
間違いなく食のゴールデンタイムとなる
 
 

千年の一滴 だし しょうゆ(映画)

宮崎キネマ館で千年の一滴 だし しょうゆが上映されている
映画を見ながらデジャブの感覚に襲われていた
後で調べてみると理由がわかった
この映画は和食が世界遺産に登録された
2013年の12月にNHKスペシャル 『和食 千年の味のミステリー』
として放送されたものをベースに再編集された国際版だった
この番組を見ていたからだ!
NHKスペシャルの時は、松たか子が出演しナレーションも行っていたが
この再編集版は出てこない
 
あくまでも日本の風土の風景と
食の生産者が受け継いできた地道な努力が淡々と描かれている
菌のミクロの映像の素晴らしさと
日本の食文化がいかに深いものかを改めて感じさせてくれる
 
第1章 だし
和食の味の基本はだし
日本では仏教の肉食禁止令のもと
人々はおよそ1000年をかけて、肉に代わる”うまみ”を
自然界から捜し求めた
 
昆布の産地である北海道羅臼町
流氷の影響で海底の雑草が除かれ、良質な昆布が収穫できる
そのままではオーシャン臭と言ういやなにおいが残るため
昆布漁師の三浦さん一家は、一度乾かした昆布をいったん夜露にさらす
先代から受け継いだ手法でそのオーシャン臭を取り除いている
昆布からはうまみの詰まったグルタミン酸が出汁に溶け出す
 
鹿児島県枕崎市
生産者の今給黎さんは鰹節の表面に
カビを貼り付けては取り払う作業を何度も繰り返して
熟成された最高級の本枯れ節を造っている
鰹節はうまみのイノシン酸が含まれている
 
宮崎県椎葉村
焼畑農家の90歳を過ぎても元気な椎葉クニコさん
樹木に耳を澄まし樹木の流れが聞こえるというクニコさん
クヌギなどの樹木になたで傷をつけ
しいたけの胞子が傷に付着するのを待つ 鉈目法という
古い方法でしいたけを育てている
しいたけはグアルニル酸のうまみ成分がいっぱい
 
日本は海や山の風土から悠久の時を越えて
肉に代わるうまみ成分を自然の海や山から見つけ出してきた
しかもこのうまみ成分は
塩や脂肪などから生まれる”やみつき”と同じ
塩や脂肪は食べれば食べるだけやみつきになり
体は肥満などになっていき、健康にも良くない
”やみつき”は至福ポイントと同じだ
出汁は日本独自のうまみ成分でいくら飲んでも美味しいし
それで体が悪くなることもない
出しの生み出す至福ポイントはとても健康的なものだ
 
第2章 しょうゆ ミクロの世界との対話
 
和食の基本となる調味料
醤油、みりん、酒、味噌に不可欠な麹はアスペルギルス・オリゼ
このオリゼは日本にしかない
 
京都の醤油屋 澤井醸造本店の5代目 澤井さんは
桜が咲く季節のわずかの間に
麦に混ぜたオリゼを一度煮詰めた大豆畑の上に
枯れ木に花を咲かせましょう と言いながら播く
まるで花咲爺さんだ
しかも桜の花咲く時期でないとダメだと言う
3日後大豆畑に見事にオリゼの花が一面に咲いた
ミクロの映像が素晴らしい
オリゼの花がぐんぐん伸びていく様子は力強さと歓喜を感じてしまう
 
京都の種麴屋 菱六
ご主人の助野さんはオリゼを代々守り抜いてきた
京都を発祥とする種麴屋は800年の歴史があるが
今は10軒ほど
日本のバイオビジネスの発祥と言うところか
 
酒蔵、料亭なども取材しながら
オリゼの持つ豊かな特性の広がりを持たせている
 
オリゼは毒性がなく日本人が作ったという仮説を
東京大学の北本教授がたてている
それを元に特撮した映像には
オリゼが日本の食文化に果たした役割が表現されている
今からのオリゼの科学的解明が楽しみでもある
 
世界のシェフが現在、和食に興味深々になるのは
日本だけしか存在しない
悠久の時から生まれた、出汁とオリゼの力なのかもしれない
 
何カ国ものスタッフが作り上げた秀作である!
日本の食文化に深さと誇りを感じる作品だ