想望 (佐藤直紀)

NHKドラマ ハゲタカはある意味NHKドラマの歴史を変えた
ダークな色調と意外性のアングルが印象的だった
M&A、バイアウト、など専門的な金融用語が飛び交いながら
外資系ヘッジファンドと日本企業の生き残り策や人間の生き様を鋭く切り取った経済ドラマだ
私も毎週わくわくしながら見た一人だ
スリリングなストーリー展開に音楽の重厚さが一段とドラマの魅力を増した
この音楽を担当したのが佐藤直紀氏だ
 
そしてALWAYS三丁目の夕日では日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞
そのサウンドクリエイターとしての地位を不動のものとし
海猿、WATERBOYS など話題の映画、ドラマに引っ張りだこである
 
そしてハゲタカで一緒に組んだNHKの大友啓史氏からオファーが舞い込む
大河ドラマの歴史を変える
そして創造する現場を作り上げて行きたいと・・・・
 
大友氏は佐藤氏に音楽を依頼する時、思うことは唯一つ
GROOVE感を付与することだと言う
音楽と映像の一体感、それが渾然一体となってマグマのようなエネルギーになって噴出する
 
佐藤氏は勝負だと思ったと言う
大河ドラマ的音楽を壊しながらもスタンダードとなりうる音楽
雄大なスケール感とエネルギーの咆哮
日本の篠笛にも似たアイスランドのティン・ホイッスル、トルコの民族楽器サズの
和音との微妙なずれが大きな宇宙の拡がりを逆に感じてしまう効果となっている
ボーカルを歌っているネオ・クラシカルの旗手 リサ・ジェラルドは
神に語りかけるように歌ったという
彼女のボーカルがメロディに厚みを増し
今まで聞いたことのない大河ドラマの世界観と色そして臨場感を感じさせてくれる
 
テーマ曲は胸のすくような圧倒的なメロディと神秘的なボーカルで
龍馬伝の抒情詩をダイナミックに歌い上げている
大友氏は言う
佐藤さんは、見事に受け止めそれ以上のエネルギーで勝負してきている
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私のお気に入りは龍馬伝2の楽曲 想望だ
雄大な海辺の向こうに夕日が沈んで行き、あたりが夕闇に包まれていく
そんな瞬間を感じるスケール感と同時に切なさ、寂しさをも感じる曲だ