日本企業の海外M&A加速

日本企業は豊富な資金力と円高を背景に
次のステージの成長ドライバーを見据えて、世界展開を視野に
着々と海外企業のM&Aを行い布石を打っている
 
あのバブリーな時代にロックフェラーセンターを買い取ったような
派手な形ではなく、地味でありながらも業務にしっかりと地に足をつけた
M&Aが増えている点が注目である
詳しく見てみよう
 
2011年5月
武田薬品はスイス製薬大手ナイコメッドを
1兆1000億円の巨費を投じて買収した
狙いは新興国の販売力(東欧、ロシア、中南米)と呼吸分野での補強
ナイコメッドの新薬 ダグサス で呼吸分野のラインナップがそろう
そして念願のメガファーマとして世界のベストテン入りを目指す覚悟だ
 
2011年11月
キリンはブラジル第2位のビールメーカー 
スキンカリオールを約3000億円で買収した
ブラジルを次の成長市場として注目している
 
2012年1月
三井住友フィナンシャルは住友商事と組み
ロイヤルバンクオブスコットランドから航空リース事業を
5700億円で買収
三井住友フィナンシャルがその70%を負担する
アジアを中心としたLCCなどの航空事業へのリース事業を拡大させていく
2012年1月
三井物産は2010年に900億円出資したアジア最大の病院グループ IHH
を通じてトルコの病院最大手を買収! アジア新興国の医療産業市場の拡大化を見越しての投資だ
 
2012年2月
グローリーはイギリスのタラリス・トプコを800億円で買収
これで世界の銀行窓口紙幣出金システムのシェアが50%を突破する
 
2012年3月
クボタはノルウェーの農機メーカー クランバントを234億円で買収した
それだけではない
クボタは新潟の米の販売を今年秋から香港で開始する
3年後には日本の輸出量の3分の1の年間500トンを扱う目標だ
ターゲットアジアの富裕層だ
 
2012年3月
旭化成は救命救急医療大手のアメリカ ゾール・メディカルを1800億円で買収
AEDの世界展開を図っていく
 
2012年5月
丸紅はアメリカ穀物企業の大手 カビロンを2860億円で買収
これで世界の穀物メジャー5社と肩を並べ
日本中国だけではなく、今まで弱かった中近東、北アフリカも展開していく
 
ここまでを見ていくと日本企業が円高をてこに海外に目を向け
360度の観点から様々な企業が次の成長への挑戦を意識している姿が鮮明だ
M&Aの額は2011年日本は中国を抜いて世界一だという
日本の時代はもう終わったという声をバネに
しっかり権益を確保して世界戦略をしっかり進めている企業が多いことが
頼もしい
M&Aのキーワードは3つだ
①次の成長ドライバーの明確化
②新興国シフト
③弱点分野の補強
この雑草みたいな強さとしたたかさが次の日本の希望になる1