アベノミクスの死角

安倍政権への期待感だけでリスクオンの相場が続いている
民主党から自民党へと政権奪還を果たし
選挙期間中にインフレ目標を打ち出した安倍氏に
日本国民は嫌気がさした民主党に別れを告げ
その不満は第3極に収束することもなく
選挙率の低下となって表れ
結果、自民党の大勝になった
 
これに世界の市場は大きく反応した
すなわち円安株高だ
今までくすぶり続けていた円安への巻き戻し
そして1か月足らずで1000円以上の日経平均の上昇となる
安倍氏は期待感だけで世界マーケットを一気に動かした
ドル円は8週連続の下げ相場となり一時88円を突破した
1989年以来の記録である
まさしくアベノミクスの期待感だけで上がった相場だ
オバマではないが日本はチェンジしたと言う
世界のヘッジファンドの期待感の表れだろう
 
さてこのアベノミクスの経済の指南役は
エール大学教授の浜田宏一氏であることは良く知られている
浜田氏は12月下旬に内閣参与にも任命され
安倍政権の経済対策は金融緩和で決定である
 
さて浜田教授の理論を整理してみよう
12月13日の日経新聞によると
日本のデフレが続くのは金融緩和が足りないから
デフレも円高も通貨に関する現象なので金融政策が一番効く
しかしこれがうまくいっていない
日銀の政策があまりに小さくあまりに遅いからだ
日銀の金融緩和とともに述べているのは
経済活動を活性化させるためには2~3%の物価上昇が必要
まさしくインフレターゲットの設定だ
ハイパーインフレの懸念に対して浜田氏は
インフレになることは有難いこと
そこでインフレを止めればよい
オイルショックの時に日銀のインフレ退治能力は世界に冠たるものがある
 
さてこれには多くの人が疑問を投げかける
私もその1人だ
インフレを簡単にとめることが今の時代にできるのか?
お金は世界のマーケットを回っている
簡単にそんなことができるとは思えない
 
政策転換には副作用がつきまとう
そのひずみの標的が日本国債になりかねない
12月23日
NHKスペシャルで日本国債が放送された
現在発行されている日本国債は770兆円以上
この国債の金利は今0,8%程度になっている
その国債を買っているのは日本の銀行が主たる買主
今や日銀も国債買い入れを100兆円規模とふくらましている
インフレターゲットが現実になると
国債金利が暴騰して日本国債が暴落することになりかねない
金利が上がると借金の金利が上がり
日本は金利だけで首が回らなくなる事態も考えられる
金利が上がれば国債を買う必要はなく銀行はほかのものを買う
一気に昨年日本国債の買取を膨らました世界のヘッジファンド
しかも世界のヘッジファンドは暴落の機会をしたたかに狙いはじめている
 アベノミクスがアベリスクに変わらなければよいのだが
さて世界に目を向けよう
アメリカの財政の崖リスクは1月1日に決着した
減税の決着は妥協したが
本論の財政緊縮は2か月先延ばし
債務上限法案もいよいよ待ったなし
ドルについてもオバマは厳しいかじ取りが迫られることになる
年末アメリカで感じた肌感覚のドルレートは70円程度に思えた
ユーロ
何も変わっていないが
ヨーロッパのニュースが一挙に流れなくなった
これは意図的なものかもしれないとも考えている
私の知人が最近ヨーロッパに行ったら2回すりにあったという
それほど失業者も多い
ヨーロッパは確実に経済環境が悪化している
ギリシャとスペインそしてイタリア
収まったと思った危機は際限なく続いていく
 
日本、アメリカ、ユーロ
際限なき世界の金融緩和はこれで共同歩調を合わせた
通貨安競争の先には何が待っているのだろうか
バブル到来の期待感もあるのだが
そのあとには、インフレの足音が聞こえてくるようだ