2年ぶりぐらいに小倉に来た
街に活気がある
そんな印象を受けた
北九州市は2011年小倉家守構想を立ち上げた
製鉄で栄えたこの小倉も製鉄産業も衰退しバブルもはじけ
平成19年度ではメイン通りでも6~8%の空き店舗を抱えていた
北九州市は危機感を持ち
株式会社 アフタヌーンソサエティの清水義次氏を招いた
清水氏はここで家守構想を提唱した
家守とは江戸時代町の様々な面倒を見、
維持管理をしていた差配人のような存在だ
魚町では実績がどんどん積み上がってきている!
つまり単にテナントを探すだけではなく
現代版家守として休眠中の不動産を活用して
その地域に求められる産業を生み出し、町を活性化していくというもの
この大きな実証例が魚町銀天街の
メルカート3番街だ
建築事務所、デザイン事務所、ビルのオーナーが話し合い
入居者候補はデザイン事務所が集約し
建築事務所は入居者希望の皆さんに無理なく払える賃料をリサーチし
賃料を決めた
勿論相場の半額程度だ
それをもとに全体のリノベーションの金額を設定した
まさに逆算方式の計算である
ビルのオーナーは
独自のサービスと商品が提供できる意欲があるところ
街を元気にすることに取組むとのハードルを設けゴーサインを出した
建築事務所とデザイン事務所は
入居候補者との食事会や飲み会を重ね
コミュニケーションを築いていった
前は不良のたまり場だった場所が
小さな起業家の集うコミュニケーションスペースとして変貌し
真ん中の小さな通りで裏通りに出ることも出来るようになった
そのテナントの中にはオーガニックのお店も
近くのサンリオビル
ここには全国展開の店舗をいれて賑わいを創出し
花屋さんで緑も充実させている
後ろのスペースでは
子守なども出来るような施設を併設している
ただ見て感じることは成功例ではなく
現在進行形で動いている具体例だと思った
実質的に新しい雇用も賑わいも生まれていることは素晴らしいのだが
本当の成功か否かは何年後かにはっきりするのだろう
商店街のリノベーションは日本のどこの街でも共通の問題だ
人口が少なくなる中でどう街を活性化をしていくのか
元総務相の増田氏は研究会で
2017年6月全国の土地の2割で所有者が不明との推計をまとめた
驚くべき数字である
国土交通省は今後空家対策に積極的に乗り出すという
キーワードは市町村主導型だ
宮崎市においても市街地中心地の文化マーケット、青空市場
やほかの商店街などの空店舗問題と老朽化、
は見逃すことが出来ない重要な問題だ
細分化された所有権、所有者不明などの問題はあるだろうが
地域活性化の阻害要因である空家対策を
行政や民間を含め、街を挙げて取り組む姿勢を見せない限り
次の時代の魅力ある街づくりにはならないと考える
市街地の休眠資産をどうやって街の活性化に結びつけていくのかは
北九州市をモデルとするのか
違った方法論で考えていくのか、
国土交通省の指針も見えてきただけに
宮崎市もそろそろ民間での受け皿組織などを含め
政策の方向性を示す時だと考える