反田恭平 PianoRecital 2022 宮崎

宮崎のアイザックスターンホールで

7月16日反田恭平Piano Recital が開催された

自らの存在感だけではなく、独自のオーラの輝きがある

曲目は前半はショパンの構成で

最後はボロネーゼ第6番変イ長調「英雄」で終わった

スコアを読み解く感性はますます磨きがかかり

ゆとりすら感じさせる

ピアノの音も大きくなりスケール感も一段と上がった

 

後半は

シューベルト ピアノソナタ第20番イ長調D,959

 

アンコールでは反田氏の言葉で

ピアノリサイタルとしては3年ぶりとなる

土砂降りと雷の中、昨夜は何とか宮崎に着陸できた

そして今日は35℃の暑さ

宮崎では色んな意味で免疫力がついた

このホールの響きが素晴らしく、演奏に集中することができた

今日はゆっくり眠れそうですと語った

 

 

アンコール

ブラームス 6つのピアノ小品 118  3,4,5

帰りのフライトまではもう少し時間があるのでと

ブラームス 6つのピアノ小品 118  2

熱き拍手に最後のアンコールは

ショパン ワルツ第5番

でフィナーレ

 

ピアニストの魅力だけでなく

反田氏ならではの優しさと大きさを実感したコンサートとなった

これからの新しい世界を切り開いていく反田氏の活躍がますます楽しみである

66歳のロックンロールバンド

桑田佳祐が2月に世良公則宅に話に行ったことから始まった

話は2時間に及ぶ中で

コロナ禍、ウクライナ侵攻等々の中で

音楽で何かメッセージができないかなどなど

そこで桑田は携えていった8小節の音楽フレーズを披露

話は広がり

66歳の同世代でバンドを組むとの楽しいという話になり

自然と佐野元春、野口五郎、Charの名前が挙がる

 

桑田は3人に手紙を書いて送った

3人も快諾して

僅か1か月でレコーディングとなる

 

桑田が作詞作曲し

66歳のおじさんたちがまだやれることがあると

出したチャリティソングだ

5人の個性と楽しい感じがよく現れている

 

歌詞が直球で素直に心に染みてくる

 

この頃「平和」という文字が

朧げに霞んで見えるんだ

意味さえうつろに響く

 

世の中を嘆くその前に

知らないそぶりをする前に

素直に声を上げたらいい

・・・・・・・

 

子どもの命を全力で

大人が守ること

それが自由という名の誇りさ

 

No More No War

悲しみの黒い雲が地球を覆うけど

力の弱い者が

夢見ることさえ拒むというのか?

 

One Day Some Day

いつになれば

矛盾だらけの競争は終わるんだろう?

 

我々おじさんでも、こんなことができるんだという

同世代へのエールと

撮影やレコーディングに集まったのは30代のスタッフ

若い人たちへのエールも込めているのだという

 

何だか暗い話題がいっぱいの社会に

おじさんパワーで生まれた

とても素敵な元気の出るメッセージソングだ

第34回ハープファンタジー開催

リラの会が主催する第34回ハープファンタジーが3月21日

宮崎市オルブライトホールで開催された。

コロナ禍の中、告知もされなかったのだが

これだけの観客が集まること自体も素晴らしい

最初に青山ハープの青山社長が

これだけのグランドハープが揃うコンサートは

東京以外はこのコンサートだけですと言われていた

オープニングはグランドハープ7台と

ゲストのサキソフォン奏者 細山田晃氏とクラリネットの 日高由美子さん

が揃って 花とサウンドオブミュージックの演奏

東京から駆けつけた佐藤理絵子さんの演奏は情感豊か

名古屋から久しぶりに宮崎に帰って来られた榎本麻衣子さんは自ら練習不足と言われたが

とても見事な演奏を披露してくれた

最後にリラの会を主催する菊池好志子先生が

一人一人の演奏者の紹介をして観客の皆様にご挨拶された

このようなハープコンサートを34年間続けていくのは大変な苦労があっただろうと推察する

菊池先生の天性の明るさはもちろんだがハープに対する情熱と青山ハープのご協力

更に指導した生徒の方々の支えなくしてはここまで続けることはできなかったと思う

ハプは人々の心を癒す力があると思う

菊池先生にはこれからもハープの魅力の世界を広げていっていただきたいと思っている

映画 ドライブマイカー

話題の映画ドライブマイカーを観た

3時間という長さを感じさせないどころか

私にとって心の迷いや悩みをときほぐしてくれる映画だった

なぜか心にしみじみと入っていく映画だった

カンヌ映画祭、ゴールデングローブ賞の受賞は当然だろう

この映画であればアカデミー賞は取れると確信した

原作は村上春樹の「女のいない男たち」の中の短編の

ドライブマイカーなのだが

その他の短編からもエッセンスを織り込んで

素晴らしい脚色に仕上げている

原作を基にここまで見事な村上ワールドを

現わしていることに敬意を表したい

さて内容は

舞台俳優で演出家の家福祐介は

妻の音と一緒に暮らしていたが、

セックスの後に音がシナリオを思いつき、しゃべり

それを家福がリライトするという作業で仕事が進んでいたのだが

秘密を残したまま突然他界してしまう

2年後、喪失感を抱えながら生きていた家福に

広島から演劇祭の演出の話が舞い込み、愛車のサーブで広島に向かう

そこで出会ったドライバーみさきとの中で

様々なことに気づかされていく

メインを広島にしたことも非常に良いし

そこで多国語演劇をするという設定も時代にかなっている

9カ国から選ばれたキャストも多様性を表現している

中でも透明感のある韓国のパクユリムの手話は素晴らしかった

最後は北海道まで車を走らせ日本の長さを世界に認識させた

世界中で国も年齢を超えて読まれている村上春樹

そしてメイン舞台は原発が落ちた広島

キャストが多国籍

ヤツメウナギの話など

色んな出来事の中で

家福と過去を持つドライバーのみさきと徐々に心がつながっていく

人は様々な悩みを持ちながら

平然と生きていく

そんなことを考えながらエンドタイトルを見つめていた

久しぶりに素敵な映画を見た!

サウンドメーカー服部克久の世界

2020年6月、服部先生がご逝去され

コロナ禍で延び延びになっていた

服部克久を囲む音楽の仲間たちのコンサート

サウンドメーカー服部克久の世界が

11月16日、17日

新国立劇場で開催された

服部さんが作曲、編曲した曲は6万曲にも及ぶという

16日は山下達郎と竹内マリアがゲストだったそうだ

 

音楽監督は服部隆之

音楽畑スペシャルオーケストラをバックに

17日はゲストが一曲づつ歌っていくという贅沢な演出だ

最初のゲストは松山千春

次が森山良子

この広い野原いっぱいは服部さんのアレンジだそう

谷村新司の昴も服部さんのアレンジだ

一緒に中国にコンサートに行った思い出話をされていた

五木ひろしはラスベガスバージョンでの歌を披露

その他ピンポンパンやベストテンのテーマソングや

自由の大地も演奏された

さだまさしも花を添えた

ラストの曲は私の大好きなル・ローヌだった

これほどまでに広範囲のネットワークを持っている音楽家も

日本にはいないだろう

それは一番は音楽家としての才能なのだが

服部さんの人徳でもあり、優しさでもあるのだろう

ステージバックには服部さんの写真が飾ってあり

天国から微笑んでいるようだった

 

司会の安住紳一郎が言っていたが

服部克久夫妻の媒酌人は白洲次郎、正子夫妻だそうだ

これだけでも驚きだった

 

服部克久氏は昭和11年11月1日生まれ

だからこそ、どうしても11月にコンサートをやりたかったそうだ

 

最後に服部隆之氏が今日は目いっぱい指揮をしたが

親父からは肩の力を抜いて自然体で臨めと言われていた

『柳に雪折れなし』と言うのが親父の信念でもあった

柳みたいに風に吹かれても雪が降っても

折れることはないのだと・・・

でも私にはできない

今日も親父の100分の一もできていないと感想を語り

観客は大きな拍手で讃えていた

 

個人的にも大変お世話になった服部先生

本当に素敵なコンサートを有難うございました

これでようやく服部先生も天国でゆっくりできるでしょう

侍ショパ二スト(反田恭平)

ショパンコンクールでの反田恭平の演奏を聴いた

サムライ反田の圧巻の演奏だった

スコアを読み解く独自の感性

優しいほどの繊細さと同時に

力強くダイナミックで多彩な音色

彼の魂をさらけ出したような演奏だった

終了した後の聴衆の反応が驚くべきものだった

 

6年前からのプログラムの周到な準備

4年前の10月17日ショパンの命日の日に

ショパンコンクールの審査員でもある

ピオトル・パレチニ氏からショパンのイロハを教わっていく

 

2年前からは海外のホールで

音を響かせるためには体力も必要と食べて体を大きくした

1年前からは体の筋肉を脂肪にした

実は今年3月に宮崎で開催された反田の姿を見て太ったなと思っていた

贅沢をして食べているのかと危惧していのだが

それは反田の音楽にとって計画されていた体改造の一環であったのだ

 

あらゆる準備を重ねてきた目的は

このショパンコンクールでオーケストラと

一緒に演奏することだったと反田氏は言う

私にとっての40分間は夢がかない続けた最高の瞬間だった

結果は後からついてくるものだと考えていた

結果は2位

聴衆は反田が優勝だという反応も多かったようだが

ショパニストと最高の誉め言葉でたたえられたことは

彼自身も嬉しいと語っていた

 

ピオトル・パレチニ氏は

ショパニストの根幹は歌うこと

ピアニストの芸術的な個性、想像力、が重要視される

深い芸術的なイマジネーションと創造性が豊かな表現となって表れる

と言っている

発表の後ピオトル・パレチニ氏は

反田氏に感想を言ったそうだが

泣けるほど嬉しかったと言い、内容は明かさなかった

 

既に確固たるピアニストの地位を築いている反田だが

より世界の舞台で活躍する大きな基盤ができたと思う

これからのサムライ反田のさらなる活躍を祈念したい

そして心から拍手を送りたい

ハープファンタジー2021

リラの会が主催してハープファンタジー2021が

4月25日宮崎市オルブライトホールで開催された。

ハープファンタジーは

昨年はコロナ禍で中止になったが30年以上の歴史がある

日本で唯一のハープ楽器メーカー青山ハープの青山社長が

日本の都市の中でこのような形でハープを中心にしたコンサートは

とても珍しい、私も毎年サポートできているがとても嬉しい事だと言われていた。

オープニングはグランドハープ7台とフルート、サックスでの演奏

ハープがずらりと並ぶステージは壮観でもある

 

東京からの津野田圭さんと佐藤理絵子さんのデュオ

2人とも数々の賞を受賞され、数々のコンサートで活躍されている

曲はデュオと星に願いを

最後はリラの会を主宰する菊池先生が感謝の言葉

コロナ禍で告知もせず心配だったが

このように多くの方々がハープを聞きに来ていただき感謝します

そして出演者の方々には

どの曲も一生懸命練習していただいた成果が現れてよかったですと挨拶

津野田圭さんが

コロナで東京も様変わりしている

私たちのコンサートもなかなかできていない状況です

その中でこのようなコンサートの機会をいただいたこと感謝します

リラの会は菊地先生のお人柄で人が集まってくるのではと話された

コロナ禍で人々が不安になっている時

天体の音楽と言われるハープの音色は

人々の心に優しく響き、癒してくれる音楽だと思う

菊池好志子先生、出演者の皆様、お疲れ様でした!

佐渡裕・反田恭平withジャパン・ナショナル・オーケストラ

佐渡裕・反田恭平withジャパン・ナショナル・オーケストラ

のコンサートが3月12日

宮崎市のメディキット県民文化センター

アイザック・スターンホールで開催された

 

バーンスタインの最後の弟子と言われ

今や世界で活躍する佐渡裕の指揮が見れる

コンサートに行ったのは単純な動機だった

もちろん佐渡氏の指揮は懐深くさすがだったのだが

反田氏の独自の存在感には本当に度肝を抜かれた

2016年サントリーホールで鮮烈なデビューを果たし(21歳)

情熱大陸にも出演し一気に人気が高まる

2017年佐渡と反田は初共演し大成功を収める

その限りない才能を見抜いた佐渡は

2020年10月ウィーンで反田のデビューをサポートし絶賛を浴びた

 

反田恭平氏は以前よりふっくらとして

見た目は中華料理屋さんで働く小柄な料理人という感じなのだが

ピアノを弾きだすと一変する

大胆さと繊細さ、圧倒的な技量と自在さに加えて

豊かな叙情性と艶っぽさが彼独自の世界を作り上げる

 

過去茂木健一郎氏との対談で

反田氏はピアニストではなく音楽家になりたいと話されている

2017年、彼が同世代の音楽家を集めて編成したMLMナショナル管弦楽団

そして今年名前を改めてジャパン・ナショナル・オーケストラ

として活動していることも

彼にとっては音楽家としての歩みの一つなのかもしれない

 

反田氏のピアノは唯一無二、彼しか弾けないピアノだ

それは何故か?

いつも楽譜をオーケストラに見立てて構成を考える

その中でピアノはどうあるべきかを考えるのだそうだ

そして過去、現在、未来の弾き方を

同時並行して行っているのだと

これにより反田氏ならではのスコアを見抜く力が備わっていくのだろう

 

面白いのは髪型だ

反田氏は言う

中国人も韓国人も日本人も海外の方には見分けがつかない

それで髪型で日本人であることを明確にしようと考えた

髪を後ろで束ねる

これだけのことでサムライだと言われるようになった

今回は通常コンサートではあり得ないプログラムだと佐渡氏が言う

ラフマニノフとプロコフィエフ

この離れ業を簡単にやってのける技量と深み

反田恭平の凄さは

アンコールでピアノを独奏した時の

楽団員からの畏敬するような目線でも理解できた

 

すでにピアニストとして世界の注目を浴びる存在だが

その輝きはもっと凄いことになるのは間違いない

まだ26歳とはいえこの風格と貫禄と落ち着き

サムライピアニストとしてより

サムライ音楽家としてその夢は果てしない

音楽家として30年スパンで計画をしっかり考えているのだそうだ

今までなかった発想で日本のクラシックシーンを発信し世界を変えていく

そんな無限の可能性を反田恭平氏に感じることができる

異次元の活躍を祈念したい!!

服部克久氏ご逝去

服部克久氏(83歳)が2020年6月11日にご逝去された

服部さんとのご縁が始まったのは

1991年に大淀川河川敷で開催された

大淀川夕日コンサートが最初だ

このコンサートには2万人もの人が集まり

大淀川の夕日をバックに野外ステージを設営し

音楽畑オーケストラに南こうせつやサーカスの歌が

会場全体に響き渡った

野外で聞く初めてのオーケストラの音色に観客は魅了された

服部克久氏の音楽畑はライフワークだった

極上の音楽で畑に種をまき、成長し

豊かな音楽文化の実をつけていく

その考え方に共感を覚え

日向ムーンライトコンサート

1999年に開催されたグリーン博ではオープニングコンサートも行って頂いた

そして高千穂音楽祭

2008年宮崎市での岩切正太郎賞20周年記念コンサート

2010年日南市の市歌制作等

日南市歌のスタジオ録音での服部さん

様々な音楽プロジェクトをご一緒したことが懐かしい思い出だ

私が服部氏の音楽畑で一番印象に残っている曲が

ルローヌ、新世界紀行のテーマ曲 自由の大地だろう

フランス留学時代に自然に身につけられた

おしゃれで心に染みこんでいくようなジャンルを問わない曲の数々

その曲に感動している観客を眺めながら

服部さんの素晴らしさと豊かなセンスを感じていた一人だった

宮崎の完熟マンゴーを贈ると

気軽に感謝の連絡を度々いただいいていた

日本のポップス界に歴史を残した

音楽界のサラブレッドの死は

息子さんの服部孝之氏に受け継がれていくのだが・・・

今はまだ数々の思い出と寂しい思いがいっぱいだ

私にとっては音楽の分野での恩師の一人でもある

本当にありがとうございました!

安らかにお眠りください

映画「蜜蜂と遠雷」

恩田陸の書いた傑作 「蜜蜂と遠雷」の映画化は

個人的には誰もが思っていたように不可能だと考えていた

それほど本の文章で表現される圧倒的な音楽描写と臨場感は

他に類を見ないほど凄く素晴らしいものだった。

それだけにこの本をどうやって台本にし、

映画にしていくのか興味は尽きなかった

 

映画に行ってきた

始まってから終了まで息をつかさないストーリー展開

本の3分の一ほどを切り取り

オーケストラの音楽や様々な音楽表現で

本の雰囲気を余すことなく表現することに成功している

 

主役はコンテストに出場する

4人のピアニストだ

栄伝亜夜、風間塵、マサル、そして高島明石

栄伝亜夜は天才ピアニストと言われたが母の死をきっかけにして

コンサート会場を逃げ出し、7年のブランクののちに帰ってきた

風間塵は伝説のピアニストホフマンからギフトか災難かと言われる

天真爛漫のピアニスト

マサルは亜夜と出会い才能をアメリカで開花させたピアニスト

高島明石はサラリーマンでありながら

コンテストを年齢制限いっぱいで受けるピアニスト

高島明石は本選に行くことはできなかったが

本選では3人の演奏を肌で感じながら良い味を出している

栄伝亜夜は風間塵との連弾で

母親と弾いている楽しい自分を取り戻した

マサルはオーケストラと調和を図りながら自分ならではの演奏をプレゼンする

風間塵は楽器の位置を入れ替え、彼ならではの音感の凄さと

テクニックを天真爛漫に披露する

そして栄伝亜夜はようやく逃げる自分から目覚め

母親の死を乗り越え、世界を鳴らせるのと言った母親の言葉を胸に

自分の中にある音楽を表現することができて演奏を終える

 

結果

第一位      マサル

第2位      栄伝亜夜

第3位      風間塵

奨励賞、菱沼賞  高島明石

 

会場ディレクターの平田満、クローク役の片桐はいりもいぶし銀だ

 

心の繊細なひだに絡まってくる音楽が

圧倒的な迫力で美しく、ドラマティックに心に染みてくる

音楽が好きな方には必見の映画である!