100兆円の宴の後

世界の金融界を支配してきたゴールドマンサックス
ユーロ危機第一幕をなんとか抑え込んだのが
ゴールドマンサックス出身のマリオ・ドラギ総裁だった
イタリアのマリオ・モンティイ首相もゴールドマンサックス出身
 
そのゴールドマンサックスもここ半年
退職者が後を絶たず、
自己資本比率も過去の20~30%の時代からほど遠く
最近では3.7%の寂しい現状である
日経の4月17日に興味深い記事が載った
そのゴールドマンサックスから身を引いたのがヨエル・ザオウイ氏だ
ザオウイ氏はヨーロッパのM&A部門で大きな実績を上げてきた
その花形の人間が去っていくことが
今のユーロ圏の危なさと
ゴールドマンサックスの現状を物語っているように見える
 
ヨエル・ザオウイ氏は昨年11月日本を訪れ
欧州では困難がひとつずつゆっくり起きる
問題解決には長い時間が要る
と語った
この言葉にこそヨエル・ザオウイ氏が
去る理由が込められているようにも見える
 
4月12日 スペインのラホイ首相は
低迷している自国経済への投資家の信頼を取り戻す
努力を続けているが
救済は不要であり、又不可能だと語った
この不可能という言葉に重い意味がある
ユーロ圏では第4位の経済の国スペイン
その国の首相が不可能だと断言した
この言葉は重い!
 
この発言で一挙にユーロ安が進み
4月16日にはスペイン国債のCDS 保証率が過去最高となった
 
あのドラギマジックと言われたECBの12月と2月の
2回の100兆円を超す資金供給は
早くも2か月で効き目が無くなったのだろうか?
 
前回も話したようにECBの資金供給はある意味麻薬だ
劇的な効果があってもあとで副作用がじわじわと効いてくる
金利1%で資金供給を受けた銀行が自国国債を買い増しする
それで当面の危機を乗り切る
その作戦だった
しかし2か月もたたずにしてぼろが出始めている
予想以上の速さだ
 
次々とこれからユーロ圏は波状攻撃のように危機は訪れる
4月19日のスペインの10年物国債入札
5月7日のギリシャ総選挙
これで今の内閣に信任が得られなくなったら
ギリシャのユーロ圏離脱も可能性が出てくる
フランスの大統領選挙
イタリアの国債利回りの上昇などなど
目白押しである
 
ジョージ・ソロス氏がこんな発言を4月12日にしている
ユーロは長期停滞の運命に直面している
 
今のユーロ圏に対する資金供給は
海辺の砂漠に水を撒くようなもの・・・・
いくら水をくんで水をまいてもそこにたまることはない
そして困難なリスクがゆっくりと一つ一つ立ちはだかってくる
 
さてスペインの国債利率上昇は
ECB,FRB,日銀の更なる金融緩和の政策を
催促しているように思える
金融緩和をし尽くした後
ユーロの未来、世界経済の未来はどういう危機が待ち構えているのだろう
言えることは
世界的なインフレの加速と成長の低下が続くことだけである