千年鮭きっかわ(新潟県村上)
新潟県村上市には2つのサケの名物がある
一つは酒の〆張鶴だが
あと一つは市内を流れる三面川の鮭だ
村上市の鮭は平安時代、
京の都に鮭を租税として納めていたという記録があるほど
有名だったと言われている
古くから鮭はこの風土ならではの独自の製法と共に
100種以上の料理法などで
村上の食文化を作り出してきた
昔からの製法を守り今に伝えるのが
千年鮭きっかわ
12月のNHKで村上の鮭が放送された
その取材地がきっかわだった
店の外観はまるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう
JRのCMでは店の前で吉永小百合が立ってるのでもおなじみだ
お店の奥に入ると
なんと天井の梁から100匹以上の鮭が吊り下がっている
圧巻だ
吉川社長に話を聞いた
村上の人々にとって鮭は千年も前から特別な魚でした
その鮭をあら塩を振り4~5日漬け込み
風にさらし、1か月ほど醸すのを待ち
添加物を使用せず先人から受け継いだ知恵に
創意工夫を重ねて独自の旨味を守ってきた
また吉川社長は地域活性化の旗振り役でもある
この町家をまちづくりのシンボルにしようと
20年以上行政の手を借りず
夫婦で市民の草の根運動を展開してきた
その一つが平成14年から始まった黒塀プロジェクトだ
村上の町に昔ながらの黒塀を市民の力で復活させようというプロジェクト
市民がお金を出し合い、黒塀の制作も市民が行う
誇りある町づくりのための
「黒塀一枚1000円運動」
平成14年度から20年度までで340mの黒塀を作ることができた
2008年には国土交通省都市景観大賞を受賞
そのほか町家再生プロジェクトなど
数々のプロジェクトが展開中だ
ようやく平成28年に行政も一緒になってやっていこう動きになってきたという
鮭作りも町づくりも同じこと
古くからの伝統に敬意を払い、創意工夫を重ね情熱をもって
現代に呼びもどすこと
行政に頼らない市民によるまちづくり
理念は素晴らしいが実践で成功することはまれだ
その成功を勝ち取った吉川夫妻をはじめ村上の市民の情熱と努力に敬服した!
吉川社長が綾町の故郷田町長を尊敬されているのをお聞きして
嬉しい驚きだった!