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唯一無比の西米良サーモン

西米良サーモンと言う名前を聞いたことがある人は多いだろう
宮崎の西米良の山奥で
清らかな水と恵まれた自然環境の中で育まれた
こだわりの魚だ
今や全国に年間一万匹を出荷する
生産量も足りないほどだ
東京のモナリザ、KIHACHIをはじめ東京、大阪、福岡の
有名ホテルなどにおろしている
もちろん味も大好評だ
ある和食屋のご主人から西米良サーモンが素晴らしいですよと
言われ、前から興味を持っていたこともあり
連絡を取り西米良の井戸内養鱒場へ行ってみることにした
 
途中まで迎えに来てくれた専務の濱砂信吾さんが先導してくれた
西米良の村所から椎葉の方へ右折
しばらくして右折、山の方に登って行くと井戸内養鱒場が見えてくる
地下水の水槽
そして横を流れる渓流の水をひいている水槽がいくつも・・・・

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社長の濱砂清男さんは何と飛行機の展示場を作るのだと
なにやら作業中・・・・
あきれるやら驚くやら・・・・
裏の山を削り取ってヘリコプターの発着場も作りましたと
西米良サーモンの前に、こんな話を聞くとは意外性の楽しさでもある
濱砂社長はアメリカでヘリコプター免許を取ったほどの飛行機マニアらしい
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さて西米良サーモンの話に・・・・
最初、宮崎大学の教授から北海道大学の教授をご紹介いただき
札幌に行った
水産部は函館だと言われて汽車を乗り継いで函館まで行って
染色バイオの話を聞き勉強したのが始まり
それから日本全国の水産試験場を訪ね歩き独学で勉強した
まさしく体当たりでの勉強だった
 
サーモンは世界的に言うとひめます系とイワナ系の
大きく2つに分けられる
考えたのはこの異なる2つの種類の交配ができないかと言うことだった
何より根っから熱中する癖がある
最終的に選んだのはドナルドソンニジマスとエゾイワナとの交配だった
色んな事を繰り返し行ったがうまくいかない
たどり着いたのは温度ショックと言う方法
2つの種類の染色体は異なり通年は生存できない
その難題を26度のぬるま湯につけることで温度ショックを与え
交配に成功したのだ
開発期間は20年の長期間を要した
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1994年に初出荷したが当然売れなかった
奥さんと2人で様々なところに売り込みに行った
黒川温泉、東京のホテル、フェニックスなど
黒川温泉の旅館の売り込みに夕方4時頃行って
仕込みの真っ最中だと どなられたこともあったと言う
そんな苦労話をにこにこと笑顔でおっしゃるので笑い話に思えてくる
 
数年前に宮崎銀行の人が訪ねてきて
魚の交配の話をするとこの話は面白い
是非ふるさと創生に募集してくれと言われ応募したところ
採択され、それが新聞に掲載され一気に話題となって行った
いろんな問屋さんからの問い合わせも相次いだ
そこがある意味、西米良サーモンの第2の出発点になったのかもしれない
 
卵から育成、出荷まで一貫生産のしっかりしたトレイサビリティ
そして豊かな自然環境の中で4年間と言う長期育成
あくなき餌の探究と開発(魚の味は水とエサで決まる)
そして濱砂親子の技術と情熱
これらが一体となってこだわりの世界オンリーワンの西米良サーモンを
生み出している
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専務で息子の信吾さんに西米良ゆたーとで
西米良サーモンの料理を御馳走になる
刺身 
臭さが全くなく、歯ごたえと甘みが程よい
押し鮨
この押し鮨もうまいのだが
西米良サーモンの上品さは握りのほうが適しているように思う
サーモン茶漬
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もちろん出汁は西米良サーモンでとってある
さらさらといくらでも入りそう・・・
 
料理を食べながら話を聞く
信吾氏は宮崎海洋高校を卒業後、
日本でも有数の養鱒場である
福島の林養魚場に直接電話をして面接してもらい
直談判した
給料はいりませんから働かせてください・・・・・・
まさしく行動派の熱血漢である
2年間働き、シアトルなどにも行き、仕事も面白くなってきたとき
西米良に帰省した
その時西米良の養鱒場を見てふっと思ったと言う
ここは俺が帰ってやらないとダメだと・・・・・
社長も息子の情熱や営業力には一目置いている
25才の若さでありながらしっかりとして考え方と将来の夢を持つ
注目している市場は世界、特に中国と東南アジアだと信吾専務
 
今や宮崎のブランド魚として全国で注目を浴びている西米良サーモン
オンリーワンの道だから真似ができないのです
自ら考え道を切り開いて進んでいかないと・・・・・
とおおらかに言う濱砂社長
そして後を継ぐ信吾専務のピュアな情熱と心意気
 
西米良の山奥から西米良サーモンで世界を目指す
地域活性化の取り組みでもある
濱砂親子の挑戦を温かく見守っていきたい