みやざき農地・水・環境保全フォーラム(報告)
11月20日
宮崎市オルブライトホールで午後1時半から
宮崎市90周年事業の一環として
農地・水・環境保全フォーラムが開催された
基調講演はアル・ケッチァーノ オーナーシェフ 奥田政行シェフ
タイトルは食を通じて考える幸せの循環
まずは映像でプロフィールのご紹介
そのあと奥田シェフが登場
お店を始めた時は150万しかなかった
親父が保証人になりすべての財産は差押えとなった
その中で地場イタリアンとして開業した
お店の物件も過去4度やってすべてダメという物件だった
お皿もほとんど100円ショップで購入した
ここで地産地消の壁にぶち当たる
地元の物がそんなにおいしいのか?
確固たる説得材料がないため反論できなかった
野菜のことを勉強するために生産者の畑に行った
味や風景が丸ごと心に刻まれた
無農薬栽培をすると虫を呼ぶと多くの生産者に嫌われた
離れたところの自分の畑で無農薬栽培をしていただいた
昔からある在来野菜に注目した
野菜を理解するうえで地質学を勉強した
風土(水・土・風・太陽)
その上で料理人は大地と人、人と人とを結びつける役割を持つと考えるようになった
それが自分の料理の出発点となった
料理を作ることで庄内の作物の素晴らしさを実感した
全国の料理本に掲載することにより料理が進化していった
情報発信ができるようになり
テレビなどメディアからの依頼が増えた
2006年情熱大陸放送
これで火がついた
庄内は鳥海山の超軟水、月山の軟水、金峰山の中硬水と
3つの異なった水がある
軟水は和食や中華そばに良く合う
硬水はパスタや煮込み料理、エスプレッソなどに良く合う
水の性質を考えて料理をしなければならない
宮崎の食材は絶対的な王者が何人かいるという感じ
宮崎牛は飛騨牛、奥州牛と匹敵する素晴らしい肉
マンゴーやたまたま、ピーマンなども素晴らしい
宮崎で驚いた食材は何といっても佐土原茄子
これは世界一の味だ
昨年から佐土原茄子大使として普及活動をしている
ボイセンベリー
これで作ったスムージーを何杯かお代わりしたほど感動した
生産者とのコミュニケーションは
グリーンシートとして食事は無料で食べていただいている
基本は物々交換
お酒が好きな人にはお酒を、海の生産者には山の物をプレゼントする
などで対応している
年に一度は生産者との旅行も行っている
生産者に夢、誇り、安定、そして日々の小さな幸せの積み重ねを
してあげることが大切
飲食店は看板メニューを作ることが大切
そのためには風土を勉強し
そのうえでその食材を愛すること
そこから看板メニューは生まれる
ネットワークの大切さ
料理人—生産者—知識人
この3者の相互補完関係から生まれるネットワークが必要
これに行政とマスコミが加わると
加速度的に情報発信が拡がって行く
宮崎は食の王国だ
食を通じて宮崎が日本を元気にしてほしい
戸敷市長も大変なヒントをもらったと喜ばれていた
参加者も興味ある話でとても参考になったとの意見が多かった
宮崎大学の根岸准教授や司会の戸高洋子さんも
目からうろこの話で大変興味深かったと言われていた