メディア、広告,  地域活性

固定概念をぶっ壊す。

人口減少が続く中で
大学の生徒募集が大きな大学の課題となりつつある
今まで広告とはあまり縁がなかった大学も
ここ数年広報活動に力を入れるようになった
 
そんな中で2014年1月3日
近畿大学の入試の願書受付のユニークな新聞広告が掲載された
キャッチコピーは「固定概念をぶっ壊す」
なんとも勇ましいコピーである
しかもビジュアルは火山の噴火口にマグロの頭が乗っかっているのだから
そのインパクトもすごい
 
近畿大学は2002年クロマグロの完全養殖を
世界で始めて成功させた
近代マグロはブランドとなり2013年に大阪、そして東京銀座に
近畿大学水産研究所のレストランを出店
メディアやネットで数多く取り上げられ
行列のレストランとなった
まさにそんな意味でも近代のシンボルはクロマグロとも言える
ビジュアルとインパクトには格好の素材だった
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近大広報のコピーはほとんど自前で考えるよう
その上で目立たない広告は出さないとの方針もしっかりしている
それがほかの大学との差別化につながっているように見える
 
願書受付にはもうひとつのアイデアがあった
それは「近大エコ出願」というもの
インターネットでの願書受付には
受験料の3000円値引きを2012年からはじめたが
あまりの反響の大きさに
2014年から完全ネット出願(インターネット願書受付)への切り替えを
全国の大学に先駆けて行った
 
そしてその成果は2014年度の私立大学一般入試の志願者数
10万5890人と初の全国日本一に輝いたのである
広告はいくら良い広告を創っても
結果を出さないと意味がない
その点でいっても全国の学生に共感を与え
また近大学生にも決意や覚悟を示せた広告だったと思う
 
この新聞広告は今年数々の広告賞を受賞し
宣伝会議主催の広告界が選んだ2014年人気広告ランキングで
一流企業に混じって第7位を獲得
広告費が潤沢にある企業と違って大学がベスト10以内に入ることは
大変まれだと思う
 
近大の広報戦略のあり方は
まさにこれからの大学の活性化と広報の重要性を暗示している
少子化が進む中で大学も生き残りをかけた戦いがはじまっていく