オール宮崎産のビール
延岡のひでじビールにお邪魔した
行縢山の裾野に広がるクラフトビールの醸造所だ
ひでじビールの最近の勢いと活躍は
話には聞いていたのだが
オール宮崎産で作り上げた YAHAZUのビールに
大変興味があり
永野社長を訪ねた
宮崎の契約農業法人や農家で栽培された大麦を
仕込み直前に麦芽に加工し
矢筈の滝から流れ落ちる清冽な地下湧水で醸造する
酵母ももちろん自家製酵母
まさにみやざきモルト100%のピルスナーだ
麦芽の製造機械も地元のメーカーと協力して創り上げた
YAHAZUは県内の限られた飲料店でだけ飲むことが出来る
私が驚いたのはYAHAZUの材料はともかく、
ビールタンクまで宮崎産にしたことだ。
酒のタンクは酒どころとして知られる新潟や石川の業者が多い
それを一度も経験がない宮崎の業者で作ったとは
とてつもない英断だ!
永野社長にそのわけを聞いた
実はタンクは新潟の業者に発注寸前まで行っていた
ただなぜか私には旭化成の企業城下町だからこそ
とてつもない技術力を持った業者がいるはずだと考えていた
白羽の矢を立てたのは池上鉄工所
最初は経験もないので池上さんは
断ろうと考えていたのだがと言う話だったそうだ
ひでじビールのスタッフの情熱が
池上鉄工所の物づくりの情熱を奮い立たせたのだろう
タンクの発注には業者の技術力も絶対だが
ビールメーカーとしてのこれまでの実績に裏打ちされた細かい条件が必須
ひでじビールは詳細な条件をだし
それに池上鉄工所は技術力と情熱で答えてくれた
タンク試作機としての一号機は約4カ月
その後3カ月で後のタンク4機も出来上がった
まさに奇跡的なスピードだ
研磨はこれぐらいで十分ですと言ったら
いやいやこれだとまだ半分ですよと言われた
延岡の物づくりの実力は世界一ですと太鼓判を押す永野社長
まだ嬉しい話があるんです
これをメディアに発表したら
すぐ池上鉄工所につぎの仕事が舞い込んだんです
まさに地域活性化とはこのようなことなんだなあと実感!
今の目標は何ですかと聞いたら
九州に行ったらひでじビールと言ってもらうこと
それは宮崎でもなく日本でもない
九州という背伸びしないエリアを
近未来の目標にしている立ち位置が
私の中で心地よく響いた