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2022年世界の重大リスク(ユーラシアグループ)

リーダーなき世界を「Gゼロの時代」と名付け、

注目を浴びたイアン・ブレマー氏が率いるユーラシアグループが

2022年の10大リスクを1月3日に発表した

 

1、中国のゼロコロナ政策の失敗

2、巨大IT産業の影響力が強まり、経済、社会への支配が大きくなる

3、米中間選挙

4、中国の内政問題

5、ロシア

6、イラン

7、脱炭素政策とエネルギー政策の衝突による混乱

8、世界の力の空白地帯(アフガニスタン)

9、価値観の衝突で敗れる多国籍企業

10、トルコ

 

この中でも中国とアメリカが気になるのだが

一番の注目は中国である

4の内政についていうと

中国共産党100年の節目の11月の大会は

北朝鮮のセレモニーを思わせる習近平の独裁色の強いものであった

ナショナリズムをあおり

中国は強大だと毛沢東2.0の思想を1時間の演説で展開した

しかし共同富裕を打ち出した経済政策では

融資規制により不動産企業のデフォルテがまじかに迫っていることや

巨大IT企業などの規制などを次々に打ち出したことによる

IT企業をはじめとして時価総額の低下が顕著だ

テンセントは−23%、アリババが−49%に沈む

これは行政忌ではなく明らかな中国の規制のやりすぎの結果だ

これでは民間IT企業の意欲も上がらないのが実情だろう

2022年は中国経済は正念場になるだろう

 

ここ一年間で中国の富裕層から

外国へ逃げ出した資金は約20兆円という巨額に及ぶという

習近平が独裁色を強めれば強めるほど

中国国民は不安になり、どんどん資金は中国から逃げていく

今年の中国経済は不安と混とんとが入り混じる

 

そして1のコロナ対策の失敗だ

中国はコロナゼロを目標にするだけに

感染者が出ると都市のロックダウンを強制的に行う

そのことによりサプライヤーが混乱しインフレに拍車がかかり

世界経済はより一層不安定になる

オリンピックを控え、中国はさらに緊迫状態が続く

 

予想以上の経済低迷のあおりを受け

12月8日から10日に開催された中国中央経済会議は

需要の減少、供給面のショック、将来の期待の低下の3つの要因を挙げて

安定を最優先にすると修正したのだが

果たして軟着陸が上手く行くかはかなり疑問である

中国政府のやり方は

アクセルとブレーキを一緒に踏んでいるようなものだ

 

さてアメリカだが

バイデンの8のアフガン撤退の失敗や

国内インフレの高騰で支持率が低下しており分断が拡がり

3の秋の中間選挙も見通せない現状だ

 

中国、アメリカの2つの巨大国が

どちらも様々な要因で不安定になっている

これに脱酸素政策とエネルギー政策の問題で

世界はより一層のインフレになることは避けられない

Gゼロを打ち出して10年

2022年はこれまで以上に問題が山積の様に思える

キーワードは独裁と分断、そしてインフレである