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ニーアル・ファーガソンが考える中国

世界の知性とも言われる歴史学者

ニーアル・ファーガソン欲望の資本主義4の本の中で

興味深いことを述べている

彼は中国のことを知人がこのように言っていたと書いている

 

中国には3種類の中国がある

1  新、新中国

テクノロジーの世界で活躍している企業

テンセント、アリババなど

 

2   新、旧中国

共産党員が子供に経営を継がせる

高収益の国有企業

 

3  旧、旧中国

北部のさびれた工業地帯にある

採算性が低いままの国有企業

 

面白いのは、この3つの中国の間には

対話も調和もない。特に1,2 の間には緊張関係がある

 

ニーアルファーガソンは中国の成功は終わりに近づいている

中国はこれまで

正当性の根拠となっていた経済成長はもはや継続できません

別の根拠を探さなければなりません

その一つが毛沢東思想です

習近平にはその復活が見られます

 

ニーアルファーガソンは次のように厳しく中国を見ている

中国は持続不能なエンタープライズ(事業)だ

極めて少数の人物に権力が集中し

共産党に関する法的な説明責任は皆無だ

全てが腐敗という予測可能な結果を生み

経済モデルは破綻しつつある

人口動態や債務拡大も厳しい

巨大な監視機構と露骨なプロパガンダ(政治宣伝)に

正当性の根拠を求めようとしている

 

個人的な考えだが

習近平は1、を徹底的にたたき、腐敗を暴き

共同富裕を前面に押し出すことで

中国人民の支持を高めるようにしてきたように思えるのだが

これまで中国の成長エンジンであった

1の新・新中国をたたけばたたくほど、経済成長は損なわれてきたのではないだろうか?

ウィグル地区、香港の人権問題に端を発し

ロシアのウクライナ侵攻

ゼロコロナ政策

経済成長の低下などなど

習近平と中心とした指導部には今数々の複合的な逆風が吹いている

これではたして中国人民がついてくるのかどうかが問題だ

 

ニーアル・ファーガソンは気になる発言をしている

今後20年の間に、中国は何らかの形で政治的危機を経験すると予見している