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人生の羅針盤

2006年12月7日NHKTV『プロフェッショナル』で
リンゴ農家 木村秋則 が放送された
その反響は異例なほどの大きさだったという
私は残念ながらこの放送は見ていない
 
茂木健一郎氏がこれを本にしようと言いだし
書籍化の話が動き出す
石川拓治さんが新たな取材を行い
『奇跡のリンゴ』という本となった
発売と同時に異例のベストセラーとなる
私も幾度となく読んでいる感動の本の一つでもある
日本の農業の在り方をも考えさせてくれる
 
リンゴは日本の研究によると
農薬を使わなければ病害虫の被害により
90%以上ダウンすると言われている
しかもリンゴは収穫が平年の10%以下という大きな被害を受けた木は
花が咲くことができなくなる
花が咲かないと実が結べない
理論的には無農薬栽培を続けると2年間で収穫は0になる
それにあえて挑戦したのが木村さんだ
 
普通のリンゴ農家だった木村氏が
農薬散布で自分の体や奥さんの皮膚がやられたをきっかけに
無農薬で栽培することを決めて、リンゴつくりに挑戦する
何年にも及ぶ壮絶な試行錯誤の中
その間農薬に代替するものを探し続けたが見つからず、収穫はゼロ。
家族はどん底の貧乏の生活を続けるしかなかった
6年目を迎えていた
4つの畑に有った800本のリンゴはほとんどが枯れかかっていた
自分が死ねばすべてが終わる
自分勝手な挑戦を死んで詫びようと、ロープを持って山に分け入る。
そこで偶然、虫の被害もなく、見事な枝を張り、
葉を茂らせたドングリの木に天啓を得て、
この土を畑で再現すればいいのだと気付く、
一心不乱に土にまみれる木村の姿を
中天の満月が煌々と照らしていた
 
9年ぶりに咲いたリンゴの花
木村夫婦はその場に立ちつくし、うっすらと涙を浮かべていた
そのあと木村はもう一度お酒を持って畑に行き
1本1本にお酒のふるまいをした
ありがとう、よく咲かせたと・・・・・
 
一つのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合う
この木村さんの言葉は、私の人生の羅針盤になっている
 
2013年奇跡のリンゴは映画公開になる
阿部サダヲ、菅野美穂の主演
中村義洋監督
監督は原作と脚本を読んで涙を流したという・・・・・
音楽はジブリシリーズでもおなじみの久石譲
オール弘前ロケの津軽弁も楽しみだ