曲がる器
能作の名を世界に知らしめた『曲がる器』
富山県高岡市で400年以上培われてきた鋳造技術を
使って製作された
自分で曲げて自由自在にどんな形にも調整できる
たとえばフルーツバスケットにしたり
ワインボトルをゼットするものにしたりと
食卓をサプライズで喜ばせる
これが世界で大人気になっている
世界最大の生活雑貨の見本市
メゾン・エ・オブジェをはじめ世界各地で注目を浴びている
能作の創業は大正5年
今年で97年の伝統を誇る
能作は主に仏具屋や茶道具を製造している鋳造屋だった
しかし売り上げはどんどん落ちてくる
自分自身の持っている技術で新しい製品を生み出せないかと考えていた
金属で何か身近なものが作れないかという提案があり
食器が欲しいと言うことで開発をスタートする
最初は銅合金でと考えましたが食品衛生法で銅合金はだめということがわかり
錫で開発することに・・・・
金属は固いものだと言う意識があり
マレーシアのセランゴールなど有名メーカーは錫は柔らかいので
銅や鉛、アンチモニー等を入れて固くして加工すると言うことが一般的だった
真似をするのが大嫌いな日原社長は
高岡の鋳造技術ならば環境に優しい錫100%の物が開発できるのではと考えたのが
きっかけ
錫100%
錫はこれまで柔らかくて扱いにくい素材と言われてきましたが
曲がる金属であれば曲げて使う商品を開発すればよい
錫の特性として抗菌作用が強かったり植物を長持ちさせることができる
また酒を美味しくする特性もある
生型鋳造とシリコン鋳造で制作している
特徴は錫肌を生かすこと!
能作のブランドとはもの、こと、そして最近はこころ
心も伝えようということです
心を聞きたいと言う人も増えている
面白い商品は維新ブラ
自分で曲げるとAカップからDカップまで作ることができる
形が自由にできるので楽しい仕事だった
それから脳べら
錫は減菌作用があり生体細胞には反応しない
だから生体においてきても大丈夫
非常に有望な分野である
最近制作されたのが富士山のお猪口だ
中にも富士山があるのが大変面白い
お猪口で富士見酒もできる
能作の伝統の鋳造技術が
いろんな新しい分野で新しい花を開かせている
まさに地域資源を活用した地域活性化の取り組みの成功事例である
伝統とは守ることではなく攻めることだと改めて感じた