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地方創生ーみやざきー

11月5日地方創生の理念を盛り込んだ
『まち・ひと・しごと創生法案』など地方創生関連2法案が
衆議院で可決された
 
この法案はローカル・アベノミクスとも言われるもの
アベノミクスは日銀の金融緩和で
円安、株高を誘導
富と人の東京への一極集中を招き
大企業優先だと指摘されている
 
地方でローカル・アベノミクスを展開しようと言うのが
今回の法案の趣旨である
ただ来春の統一地方選挙を考慮したばらまきだと言う声も多い
人口減少と地域経済の悪循環を断ち切ると
気合だけは入っているが具体策に乏しい
若い世代の地方移住促進と
中高年世代の都市と地方の2地域居住推進などがあげられている
 
さて11月8日の日本経済新聞の春秋に岩切正太郎さんのことが出ていた
すこしご紹介したい
 
観光宮崎の父と呼ばれるのが大正の末に
バス会社の宮崎交通を創業した岩切正太郎だ。
遊覧バスを始め、日南海岸にサボテン公園やフェニックスの並木を作って
新婚旅行客を集めた。
今で言えば地方創生。
原点は新渡戸稲造との出会いだった。
農学者、教育者として有名になっていた新渡戸が宮崎を講演に訪れ
岩切少年は学校の先生に許しをもらって聞きに行った
頭に焼きついた話があった
『豆腐は非常に良い蛋白源だ。日本人がいい体格になるには
もっと豆腐を食べないといけない。
私は大学者になるか、豆腐屋になるか、一生懸命考えたことがある』
 
あらゆる仕事に意義がある
東京に出ていくばかりが能ではない
地方にいても十分に生きがいが見つけられるようになると思うようになったのは
豆腐の話からだったと、岩切はあとで振り返っている
遊覧バスの事業ではガイドの説明用の原稿を書き
バスの出発も自分も手を振って見送った。
社長自らサービス向上の先頭に立った。
 
・・・・・・・・・
肝心なのは自分は地方で頑張りたいという人を
どうやって増やしていくかだろう
子供の頃の出会いや学びも大切だと、観光宮崎の父は教えている
 
 
宮崎の産業の大きな柱は観光だ
その観光の担い手だった2つの企業は相次いで破たんする
1987年のリゾート法成立で官民一体となって設立された
シーガイアリゾートはサミット直後の2001年2月2762億円の債務を抱え
会社更生法を申請
宮崎交通も2005年1月産業再生機構の支援が決定した
宮崎にとっては観光という重要な分野で
大きな痛手をこうむってしまった。
 
今回の地方創生
破たんの学びをどう成長に変えていくのか・・・・
宮崎も新たな次元での地方創生のアイデアが求められている
太陽の恵みを浴びたフードアイランドをどうアジアや外国に展開していくか
太陽の恵み有っての滞在型のスポーツやレジャー
安心、安全の住みやすい医療や介護の充実したシルバーリゾート
体験、研修型の農業、林業、水産業のグリーン&シーツーリズム
その中に移住促進のヒントがあるように思える
様々なアイデアの中から第2の岩切正太郎が出てくることを期待したい
それが真のローカル・アベノミクスのシンボルとなる