スポーツ,  メディア、広告,  ,  地域活性,  感動、癒し、喜び

黒田効果

広島カープが元気だ
2014年チーム主催試合で190万という過去最高の動員を記録した
カープ女子も急増し、カープ人気が勢いを増している
そして大きな出来事が起こった
黒田博樹投手がメジャーの高年俸を蹴り
8年ぶりに広島カープに帰ると宣言したからだ
皆から男気とたたえられ
一気に黒田は広島の、日本のヒーローになってしまった
 
黒田がこなかった日南のキャンプでも
カープの人気はすごかった
カープ女子が席巻したそうで
動員は通常の年の2倍という勢いだったようだ
 
中国新聞は3月27日
カープで地域を元気に を社説で掲載した
12球団の中で最も注目を浴びているのが広島東洋カープ
黒田の復帰で中央メディアの多くがカープを取り上げた
長年にわたり、球団と苦労をともにしてきた
ファンも鼻高々の心境だろう
いわゆるカープ女子で
全国区の社会現象となった球団の人気はもはや一過性のものではない
年間指定席が始めて完売した
早くも赤ヘルミクス、クロダミクスともいわれる
・・・・・・・・・
プロ野球は公共財にほかならない
だからこそ地域から元気を発信するモデルとなり得よう
 
こんな熱気の裏で
黒田は情熱大陸のインタビューで意外な言葉を口にしていた
他界した両親の教えである
感謝の言葉が入れてあるグローブを磨きながら
男気で帰ってきたんじゃないし、
そもそも自信もない
実際に一勝出来るかどうかわからないですから・・・・・
 
黒田らしい謙虚な言葉だ
自分自身を誰より冷静に見ている
チーム最年長ながら
誰よりも早く球状入りし
若手選手や裏方を思いやる
そしてストイックまでの野球に対する姿勢も変わらない
 
黒田が昔の自分とだぶるという投手がカープにいる
福井優也
直球やスライダーなど素晴らしい球を持ちながら
制球に難があり、伸び悩んでいた
福井にとって黒田の言葉は飛躍への確信へと変わった
 
黒田がメジャーで活躍できたのもツーシームを会得したからだ
曲がりながら落ちていく
しかも左右のコーナーぎりぎりに決まり
打者の手元でギュンと曲がってくる
黒田自身
これがなかったら今の自分はない  と言う
 
 
3月29日広島のマツダスタジアムに黒田の勇姿があった
3万を埋め尽くす赤一色のファンの前で
ヤクルトを相手に黒田が投げる
投球は本調子ではないが
黒田らしい粘りの投球で試合を作っていく
7回5安打無失点
2対1で初勝利を飾った
緒方監督は一回りも二回りも大きくなって帰ってきたと絶賛した
 
広島地区のテレビ中継の平均視聴率は34,9%
ととんでもない視聴率をたたき出した
 
中国新聞の社説にこんな1節がある
 
ファンの後押しをチームの力に変えよう
1975年の熱い一年のことを思う
前年度の最下位チームが熱烈な声援を追い風に快進撃し、リーグ制覇を果たした
日本球界の歴史に刻まれる奇跡と呼べるだろう
再び、のちのちまで語り継がれるほど、地域挙げてチームをもり立てたい
仮にどんな結果になるにせよ
この一年の一体感は大きな財産になるはずだ。
ひいてはプロ野球全体の底上げにも結びつくに違いない