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食べ事のたいせつさ(永六輔)

里山人間主義を信念として活動されている
広島の逆手塾の塾長和田芳治さんが
尊敬する永六輔さんにささげる本
「君が輝けばふるさとも」を出版された
その本の中に「食べ事が人生を決める」のエッセイがある
とても共感できる文章なので一部をご紹介したい
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今、日本の子育てがうまくいっていないのは
家族での食べ事が崩壊しているからだと思われませんか?
食べ事とは孤食や勝手食いではありません
手作り中心の「しょうじき飯」を家族で囲み、話と笑いがあふれる食事です。
そこで、その家が大切にしているものがリレーされていくと
「まさかうちの子供があんなことをするなんて!」
なんてびっくりするようなことにはなりません。
 
その前提として母乳で育てるがあります。
どうして私たちは母を一番大切だと思いのでしょうか
「いのちを守る食べ物をくれる」からです。
育児と言いますが
私は子育ての最初にやることは
調教(本能を抑えること)だと思っております。
猛獣が調教師の指示に従うのは餌をくれる(命を守ってくれる)からです。
まともに食べ物をくれない母親や父親の言うことは聞きません。
テレビゲームなどに子守りをまかせていたら
「うちの子ではない」
と言われる子供に育つ可能性が高いと私は思っています。
母乳で育て袋の味ではなくお袋の味で育てないと
母や父の生き方を受け継ぐ人間は育ちません。
 
 
最近、運動会に行ってびっくりすることは
大部分の御家族がコンビニなどのお弁当のようだ
つまりほとんどのお弁当がおかあさんの手作りでないのだ
以前はおふくろの手作りお弁当が運動会のお昼の楽しみでもあった
 
コンビニやスーパーで買うお弁当が悪い
と言っているわけではない
忙しい主婦も多いし、共稼ぎの家族も大変だろうし
色んな理由もあるだろう
ただなんだかとても寂しい世の中になった気がする
 
故郷を好きだと答えられる人ほど
地産地消の産物を食べていたという結果も出ている
地元で採れるものを
お母さんの手作り料理で食べて成長するからこそ
故郷を思い、豊かな人間に育つのだと私も思う
手作りのお弁当こそは
母親の愛を食べていることなのかもしれない
そう考えると
子供にとって一番大事なのは袋の味ではなくお袋の味ではないだろうか?