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佐渡裕・反田恭平withジャパン・ナショナル・オーケストラ

佐渡裕・反田恭平withジャパン・ナショナル・オーケストラ

のコンサートが3月12日

宮崎市のメディキット県民文化センター

アイザック・スターンホールで開催された

 

バーンスタインの最後の弟子と言われ

今や世界で活躍する佐渡裕の指揮が見れる

コンサートに行ったのは単純な動機だった

もちろん佐渡氏の指揮は懐深くさすがだったのだが

反田氏の独自の存在感には本当に度肝を抜かれた

2016年サントリーホールで鮮烈なデビューを果たし(21歳)

情熱大陸にも出演し一気に人気が高まる

2017年佐渡と反田は初共演し大成功を収める

その限りない才能を見抜いた佐渡は

2020年10月ウィーンで反田のデビューをサポートし絶賛を浴びた

 

反田恭平氏は以前よりふっくらとして

見た目は中華料理屋さんで働く小柄な料理人という感じなのだが

ピアノを弾きだすと一変する

大胆さと繊細さ、圧倒的な技量と自在さに加えて

豊かな叙情性と艶っぽさが彼独自の世界を作り上げる

 

過去茂木健一郎氏との対談で

反田氏はピアニストではなく音楽家になりたいと話されている

2017年、彼が同世代の音楽家を集めて編成したMLMナショナル管弦楽団

そして今年名前を改めてジャパン・ナショナル・オーケストラ

として活動していることも

彼にとっては音楽家としての歩みの一つなのかもしれない

 

反田氏のピアノは唯一無二、彼しか弾けないピアノだ

それは何故か?

いつも楽譜をオーケストラに見立てて構成を考える

その中でピアノはどうあるべきかを考えるのだそうだ

そして過去、現在、未来の弾き方を

同時並行して行っているのだと

これにより反田氏ならではのスコアを見抜く力が備わっていくのだろう

 

面白いのは髪型だ

反田氏は言う

中国人も韓国人も日本人も海外の方には見分けがつかない

それで髪型で日本人であることを明確にしようと考えた

髪を後ろで束ねる

これだけのことでサムライだと言われるようになった

今回は通常コンサートではあり得ないプログラムだと佐渡氏が言う

ラフマニノフとプロコフィエフ

この離れ業を簡単にやってのける技量と深み

反田恭平の凄さは

アンコールでピアノを独奏した時の

楽団員からの畏敬するような目線でも理解できた

 

すでにピアニストとして世界の注目を浴びる存在だが

その輝きはもっと凄いことになるのは間違いない

まだ26歳とはいえこの風格と貫禄と落ち着き

サムライピアニストとしてより

サムライ音楽家としてその夢は果てしない

音楽家として30年スパンで計画をしっかり考えているのだそうだ

今までなかった発想で日本のクラシックシーンを発信し世界を変えていく

そんな無限の可能性を反田恭平氏に感じることができる

異次元の活躍を祈念したい!!