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反田恭平ピアノリサイタル2023

反田恭平ピアノリサイタルが7月14日

宮崎市のアイザックスターンホールで開催された

毎年一度楽しみにしているコンサートでもある

今年は幸運にも指先が見える席でもあった

よりスケール感が大きくなりダイナミックながらも

繊細で柔らかい感覚が見る者を圧倒していく

作曲家が何を思い何を感じたかを大事にしながら

一音一音を表現している

それが反田ならではの独自の表現力なのだろう

彼のピアノの弾き方の考えは

ピアノの鍵盤に触れるのは指の第一関節から先だけ

音を出すのはその指を上から下におろすだけ

それが88の鍵盤分左右に動く

だからトレーニングテーマは第一関節を強めること

縦と横の単純な動きの中でどう指先に鍵盤に触れさせるかだと言っている

演奏を見てみると鍵盤に触れた瞬間に指が吸いつけるようにしながら

少し反田自身の方にひっかくような感じがある

それが彼の芯のある音を出せる技術なのかもしれない

大きな音はピアノ全体が鳴っているようでもり

小さな音は細やかで心に染み入るようだ

楽譜を穴のあくほど眺め、作曲家が生きた時代や国を理解したうえで

自分なりの試行錯誤で演奏を作曲家に近づけていく

その手法こそが感動を引き起こす魔術なのかもしれない

ショパンコンクールで2位になり

ピアノがもっと好きになったという反田だが

自由に生きるをテーマにこれからの音楽活動を考えている

むずからが志す音楽家に近ずくために

ジャパンナショナルオーケストラを結成し、

奈良に拠点を構え、社長に就任、

音楽家だけでなく実業家の一面も併せ持つ

そしてこの冬、ウィーンで指揮者も目指す

自信に満ち溢れながらも冷静に次の一手を考えている姿は頼もしい

コンサート後は急遽CDのサイン会まで行う実業家の一面も

これらすべてはこれからの日本の音楽家たちが

世界に向けて発展していくかの基礎づくりなのだと思う

音楽家の異端児が見据えている未来がとても楽しみである