せんせい!おかげで生きとられるわ〜 (NHKスペシャル)
NHKで6月2日に放送されたNHKスペシャル
「せんせい!おかげで生きとられるわ〜」
海辺の診療所 いのちの記録 はとても深い感銘を受けた
実はこのシリーズは3回目で
2021年2月と9月に放送された
初回から見ていて
地域医療に尽くす医師の生き方とコロナ禍の中で
地元住民との温かなやり取りのざっくばらんさに
心が洗われる思いを持った
そしてこの診療所の医師が平谷一人さん(75歳)
50歳まで宮崎県の200病床を超す病院の副院長だったこと
熊野市からの要請を受け
50歳で三重県熊野市二木島町の荒坂診療所の所長になった
二木島町は230人の町民の7割が65歳以上の高齢者
以来25年間
午前中はジジババたちの診療だが
せんせいとの会話が生き生きとしてざっくばらんで楽しい
温かい交流にはせんせいの優しさがにじんでいる
午後は往診
24時間肌身離さず携帯電話を持ち歩く
25年間、診療所の2Fで奥さんと暮らしながらの日々
奥さんは認知症が少しづつ進行している
3年前の番組では言葉を話す事が出来たのだが
今ではほとんど話せない状況になっている
医者として地域医療をやりながら、奥さんの世話もする日々
愚痴は言わないし、とても明るい
地域治療に力を尽くし奥さんの世話も料理も作る
「何とか一人でやればやれるもんだ」と話す平谷さんが
なんだか仙人みたいに思えてくる
これまでこの町で150人以上の人の命を見守ってきた
突然拒食になったおばあちゃんがいた
7日間食べないで静かに息を引き取った
おばあちゃんにはすでに死の覚悟があったのだろう
生と死が一続きの日常にある
まるで高齢化、過疎化の今の日本の縮図を見ているようだ
平谷さんの体調に異変が起こる
不整脈からくる心臓の病気
長嶋茂雄と同じ病気だそうだ
手術が必要だという事で奥さんを施設に入れることを決断し
自らも入院した
退院後の診療では相変わらずのユーモアで患者を和ませる
過疎化、高齢化の中で自分なりに懸命に
肩ひじ張らず暮らす人々とせんせいとの日々は
とても貴重なものを見ているようで豊かな気持ちになった
医の原点とは・・・・
人が穏やかに生を全うするにはどうすれば良いのか
何が必要なのかを静かに語りかけてくれる
人は「覚悟」で豊かな人生が送れる
そんなことを感じた番組だった
また次回を楽しみにしたい!!