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高倉健に会いたい(NHKBS)

「高倉健に会いたい」という番組が

11月にNHKBSで放送された。

高倉健没後10年を記念しての番組だった

番組では大きく3つの章に分けている

第一章 迷う

東映で入社し中々芽が出なかったが

任侠映画で一躍スターとなり活躍していく

寡黙な立ち姿と眼力

無口で禁欲的な任侠道を貫く姿は

さらに高倉健を確固たる地位に押し上げていく

しかし撮影スケジュールの忙しさやワンパターンのシナリオに

徐々に自らも疲れていく

1976年ついに退社を決意する

第2章 腹をくくる

1977年の八甲田山では3年という長い月日で

自分の財産を売り、何とかしのぐことができた

撮影カメラマンの木村大作氏は

健さんは演技力ではなく感情で芝居をした

だから無言でもすべてを表現できた

後ろ姿で人生を現したと語った

 

1982年江利チエミが突然亡くなり

大騒ぎとなったが、高倉は比叡山で滝に打たれる

その時に住職から頂いた言葉が

往く道は精進にして

偲びて終わり

悔いなし

高倉健はこれを一生の言葉として大切にした

悩むとお寺にお願いして

滝に打たれる日もあったそうだ

幸せの黄色いハンカチでは

山田洋二監督は高倉を評して

不器用な人だった

しかし圧倒的な存在感があったと話した

共演した武田鉄矢は「健さんは日本の風景です」と言い切った

そして南極大陸の映画は

今までの日本映画の興行記録を塗り替える数字を打ち立てた

クローズアップ現代のインタビューでは

お金は欲しいですが

もっと他に大切なものがあるように思うんです

と淡々と語った

第3章は人を想う

この頃出逢い、17年間

最後まで高倉健を支えたのが小田貴月さんだ

彼女の話で健さんの素顔を素直に感じ取ることができた

中国の映画監督チェンモゥ氏との約束での映画撮影

そして2011年の震災での一枚の写真に込められた想い

を胸に撮影した遺作 あなたへなど

映画だけで彼の生き方を感じさせてくれるようだ

彼の人生訓

人生の喜びは何かを得ることでもない

得てから大事にしていくこと

「めぐり逢い」

をまさに表現しているように思える

最後の時期は人を想い、絆を大切にした

作品作りをされていたように思う

感受性、仕事に取り組む姿勢、そして信念

10年の時を超え、健さんの生き方というものが

素直に自らの心に元気を与えてくれた

ありがとう!健さん