メディア、広告,  経済

TVメディアの栄枯盛衰

TVメディアの衰退が顕著になってきた

2019年日本の広告費に大きな変化が現れた

テレビ広告費をネット広告費が追い抜き,

始めてネット広告費は2兆円越えとなった(電通調査)

まだ動画配信サービスの最大手であるネットフリックスは

日本国内で20年からの伸びが4年間で倍増し2000万人以上になった

私の日常のライフスタイルを考えると

仕事中はパソコンとスマホ

家に帰るとBSか録画、もしくはYoutubeで過ごす

以前は電波の仕事をしていただけに、

地上波を見なくなった自分がいることに愕然とする

まさに感じることはTVメディアの栄枯盛衰だ

さて株式会社博報堂メディアパートナーズが毎年出している

メディア定点調査2022では

TV 143.6分 携帯スマホ 146.9分となり

TVが初めて首位の座をネットに明け渡し、象徴した出来事となった

メディア定点調査2024によると

この傾向は顕著となりTVが122.5分 携帯スマホが161.7分となり

生活の中にスマホがどんどん浸透していき、

テレビが下落していっていることが鮮明になってきている

スマホの普及で消費者の情報摂取行動がネットを中心に行われ

それに伴い、企業もマーケティング広告をよりネットにシフトしている

そしてネット機能のあるTVが63%と普及し

これによりテレビ画面で地上波だけでなくネットフリックスやyoutube で

動画配信も楽しめるようになってきたことなどから

地上波はテレビ画面でこれまでの地上波、BSのチャンネル争いから

ケーブルテレビ、ネット、動画配信などの多様なライバルとの争いに突入している

その結果、当然のこととはいえ

キー局をはじめTVの視聴率も下り坂傾向が明確になってきている

視聴率が下がるとCM広告は減少し、TV制作費も減少せざるを得ない

安い製作費で質の良い番組ができる可能性は薄くなり視聴率はさらに低下する

このような悪循環の中にあるのが現在のTVメディアではないだろうか?

また2024年の3つの選挙でTVメディアは

オールドメディアとして言われることが多くなった

東京都知事選、衆議院選挙、兵庫県知事選では

SNSがテレビメディアを圧倒したからでもある

SNSの力が世論を作り、選挙にも大きな影響を与える様になってきた

これは過去にはなかった現象でもある

2024年はTVメディアの横並びの報道、偏った報道への不信感が日増しに大きくなり

しかも予想と結果が食い違うなどから不信感はさらに増幅されていったように感じている

その状況下で起きたフジテレビの記者会見は

スポンサー、消費者の不信感に油を注ぎ

TVの経営の要とも言うべきCMのスポンサー企業がどんどん撤退

系列テレビ局へも大きな負のインパクトを残すばかりか

TVメディア業界全体の信頼性さえ揺らぎ始めている

キー局の経営はメディア収入よりも不動産収入が多いところが多く

当面、経営自体には問題がないと思われるが

系列地方局は体力のない局も多く、キー局からの配分を減らされ、

広告費もネットに押され、CMも頭打ちの状況が続いていくと

免許に守られているとはいえ

3局、4局地区のローカル局からどんどん経営が厳しくなっていくだろう

時代はスマホ、動画配信、そしてTVメディアの三つ巴という

これまでなかった変革の時代に入ってきている

その中でどうテレビメディアとして生き残りをかけていくのか

TVメディアの経営と今後を注目して見守っていきたい