2017年11月末の時点で
世界の時価総額ランキングを見ると
1位がアップル、2位がアルファベット、3位がマイクロソフト
4位がアマゾン、5位がFacebook 6位がアリババ(中国)と
6位までを全てIT企業が占めた
今の時代の趨勢を感じる出来事だ
EC事業の世界展開の2社を見てみよう
一つは4位のアマゾン(58兆円)だ
EC事業者なのだが、事業展開が多彩になってきている
物流、配送のインフラ整備に年間2兆円ほどかけているばかりか
AIスピーカーの発売
食品スーパー ホールフーズの買収(1兆5000億円)
キンドルの開発販売
映像配信事業などなどのほかに
世界一と言われる(AWS)クラウド事業がある
全売り上げの90%はEC事業だが
利益の大半は売り上げの10%程度と言われるAWSのクラウド事業だ
次は6位のアリババグループ (51兆円)
中国の英雄や神様とも言われるジャックマー率いるEC企業だ
中国では独占と言ってもよいほどのシェアを確立している
中でもすごい成長を誇るのが決済サービス アリペイ(支付宝)だ
中国のスマホ決済の8割がこのサービスを利用していると言われる
マネーを入れておくだけで様々なサービスが利用できる
スマホの利用料金をはじめ電気水道、タクシー、海外送金など
面白いのは割り勘の機能も付いているのだという
しかも全てのサービスが無料
そのうえ余額宝のサービスを使えば、
お金を預けるだけで年利5,23%の利息がもらえる
これが爆発的に伸び、わずか4年で
MMFが世界最大の23兆円強まで増加したと言われる
この動きはさらに加速するだろう
アリペイの普及が本格化すると
銀行やクレジットは必要なくなるといっても過言ではないだろう
このEC事業の最強の2社が東南アジアで激突する
東南アジアの人口は6億人を超えると言われている
しかも英語圏であり、サービスもそのまま英語で対応できる
アリババは2016年に布石を打つ
シンガポールのLAZADAを10億ドルで買収
シンガポールポストにも出資して第2位の株主となり
物流と配送の拠点をシンガポールで一本化した
Lazadaはインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムと
事業展開している
アリババグループの一員となり一挙に東南アジアで業績の拡大を図る計画だ
もちろん同時にアリペイのサービスも本格化していくだろう
アマゾンがシンガポールで動いた
アマゾンはインドのネット通販で成功をおさめた実績がある
シンガポールでは2017年7月に物流拠点を置きアマゾンのサービスをスタートした
これを拠点として次々に東南アジアに布石を打ってくるだろう
アメリカのアマゾン、中国のアリババ
今までは先進国のアマゾン、中国のアリババだったが
最後の成長圏と言われるアセアンにおいて最強の2社が激突する
EC事業での注目の米中対決が始まった
このアセアンを制したものが世界の勝者となることは間違いない