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深夜食堂(MBS)

深夜食堂というドラマが渋くて良い
MBS毎日放送が制作し、TBS系列で深夜で放送しているが
ほのぼのとした人間ドラマが人気を呼び
徐々に放送エリアも広がってきている
ただ宮崎では放送がないのが残念だが・・・・
 
深夜枠とは思えないほど番組の出来は上質で輝きを放っている
テレビの深夜枠ともなると制作費も限られるのに
松岡監督ならではのこだわりと
なんだか映画人たちのスタッフが楽しんで創っている感じが
視聴者にもはっきり伝わるのがとても良い
 
舞台は新宿飲み屋街の一角にある
深夜0時から朝の7時まで店を開けているめしや
人は深夜食堂という
この店主が小林薫
まさにはまり役である
人生を達観したような飄々とした店主だが
左目にわけありの傷がある
メニューは豚汁定食、酒、焼酎、ビールのみ
ただしお客の注文には
できるものだったら何でも作る
 
常連の面々も豊かな配役だ
孤独のグルメの松重が
ここでは地回りのヤクザ役 赤いたこウィンナーが好き
風間ふんするAV男優はポテトサラダが好き
30代のお茶漬けシスターズ など等・・・・
 
ドラマで、特に印象に残っているのがカツ丼編だ
試合に勝つと店にカツ丼を食べに来るボクサーがいる
一緒に居合わせた女性親子が試合に応援に来ると言う
ボクサーは勝ったらカツ丼をご馳走すると女性親子に約束する
店主は女性はスナックで働いており、旦那は死んだとボクサーに告げる
ボクサーはその試合に人生をかける
仕事をやめボクシングにのめりこむ
人生甘くない。試合は惨敗
お店で残念会の席上
ボクサーは女性親子とカツ丼3つを注文する
しかし店主が調理して出てきたのは親子丼
この店主の心の深さが心憎い
そして3人は親子となったのだ!
 
店主が主役だがカウンターの前に座るお客さんがメインだ
お客の言葉や雰囲気を店主が受け取り
しぐさや表情、そして料理によって場面を作り上げていく
その店主の存在感が存分に発揮されている
毎回、最後に出演者がそれぞれのメニューのワンポイントアドバスをするのが
ほっこり感を増幅する
 
映画も見たが素敵な出来映えだ
セットの奥深さが半端ではない
震災の現実も取り入れてあり
いつしか涙腺も崩壊してしまう
最後の田中裕子の快演は見事だった
 
MRTでも早く番組放送を始めてもらいたいものだ
MRTで始まった孤独のグルメと合わせて放送すれば
間違いなく食のゴールデンタイムとなる