「体験の質」という哲学

白物家電で旋風を巻き起こしている会社がある
名前はバルミューダ
率いるのは寺尾玄氏
寺尾氏はまるでドラマのような人生を歩んでいる
17歳の時、進路希望を書きたくないという理由で高校を中退
ヨーロッパを単身放浪する
初めて着いたスペインでようやくパンにありつき涙を流す
かけがえのない美味しさと食の大切さを実感する
これが後になって思うと
彼の製品哲学に結びつく原体験のかもしれない
帰国後はロックミュージシャンを目指すが10年で挫折
その後、オランダのデザイン雑誌を見て
自分でもやれると確信
ものづくりで生きていこうと決意
独学と飛び込みで設計や製造を習得して2003年に独立
パソコン冷却台やデスクライトで評判になるが
2008年のリーマンショックで倒産の危機に
この時思ったことは
「本当に必要とされる製品ではなかった」 ということだった
と振り返る。
そのあとの GREEN FANでの大ヒットで
ようやく崖っぷちから立ち直った
2015年に発売した
バルミューダ THE TOASTER
デザインスケッチは2000枚を超えた
思うような焼き上がりにならないと悩んでいたときに
思い出したのは土砂降りのバーベキューだった
あの時焼いたトーストは美味しかった
あるヒントが頭に浮かんだ ”水分”
この水分がきっかけとなり
水を入れて焼くと言う画期的なトースターが出来上がった
しかもモードは4種類 コピーも素敵だ
感動のトースト
究極のチーズトースト
幸せのクロワッサン
三つ星のフランスパン
なんだかわくわくしてしまう
その4つのモードどれもが格別の美味しさとなる
この高級トースターのヒットにより
バルミューダの名前は一躍全国区へ
寺尾氏は言う
「美味しいものができあがるからヒットした」
機能に喜びや素晴らしさを付加した
食べた瞬間の美味しさを追求している
会社もバンドみたいなもの
作曲して出した曲が商品だ
つまり曲がヒットしないと会社も回って行かない
そのための重要なものはポップな感覚
ポップとは多くの人々が感じる気持ちよさだと定義している
その意味でも会社という第2のバンドでポップな感覚のヒット(商品)をこれからも出してもらいたい
最近よく思うことなのだが
年を取るとエンゲル係数が上がると思う
それは本当に体に良い美味しいものを食べたいからだ
その食卓のおいしさにバルミューダは徹底的に究極を目指していると思う
だからこそ消費者に受け入れられるのだと考える
THE Gohan そしてこれから発売するというレンジなど
次々にバルミューダの挑戦は続く
食卓の周りでその製品を使った人だけが実感する
「体験の質」の高さとエンターテイメント性にこれからも注目をして行きたい!