釜入り茶(宮崎・五ヶ瀬町)
釜入り茶というとあまりなじみがない方が多いかもしれない
全国で釜入り茶の生産をしている場所はいくつかしかない
その中でも最大の生産量が宮崎県五ヶ瀬町だ
標高600メートルという山間の場所だけに温度差が大きい
このため虫が付きにくく、茶葉も自然と鍛えられる
今日は五ヶ瀬町観光協会の石井さんに同行していただき
天皇杯受賞の宮崎茶房にお邪魔した
ここは私も三度目の訪問
有機JASの認定も受け、農薬を全く使わない有機農法でも有名だ
日本は農薬を使っているお茶が99%以上と言われる中で
ここのお茶は本物の存在感がある
また有機紅茶やウーロン茶をはじめとしてゆず茶やしょうが茶などの様々な試みも
すべて手作りの五ヶ瀬の茶葉でトライしている姿勢が素敵だ
釜入り茶はもちろん紅茶も全国的に注目を集めているようだ
五ヶ瀬の釜入り茶を地産地消から地産全消へと拡げる旗頭でもある
さて釜入り茶とはどういうお茶なのだろうかか?
通常の緑茶は蒸すという工程を加えるのだが
釜入り茶は生葉を揉み、炒るという作業を数回繰り返す
強火で炒ることで 釜香 と言われる
独特の香ばしい香りが出てくるのである
香があり渋みが少なくさっぱりとした飲み口
色は透明に近い黄金色
清涼感とともに不思議な懐かしさがよみがえる
宮崎茶房の社長の宮崎亮さんの話では
茶葉は十分に熟してしっとりとした葉になるまで待って
5月14日から新茶の作業を開始
連続24日間の作業でもう最終のころだとおっしゃっていた
工場では若い人たちの熱気と茶葉の香ばしいにおいが混じり合い
とても活気があり、いい雰囲気
昭和25年ごろの古い機械ですと言われていたが
五ヶ瀬の風景にはなぜか古い機械のほうがよく似合う
エヘヘと笑いながら楽しそうに説明をする宮崎さん
心底お茶が好きなんだなあと感じてしまう好青年
現在4代目だという
親しみが持てるユニークなキャラクター
それだけではない、宮崎社長は日本茶インストラクターでもある
いわばお茶のソムリエだ
この人柄とお茶の魅力に引かれて全国から
お茶のファンが手伝いに来ることもたびたび・・・・
我々がお邪魔した時も京都の女性が手伝いに来ていた
宮崎さんは「どうぞ」と言うんです
勝手に来て楽しんでいるみたいですと
何とも太っ腹なのか人が良いのか
これが五ヶ瀬の人の天然の良さなのかもしれない
最後に宮崎さんのお母さんを紹介されたが
この人は今や注目される バーバクラブの代表
五ヶ瀬の手ずくりお土産のヒットはバーバクラブから始まった
と言っても過言ではない
一番人気は写真のかりんとうだ
お天気が良いと阿蘇に沈む夕日は絶景なんです
五ヶ瀬町観光協会の石井さんの説明にうなづきながら
五ヶ瀬町がなぜ農泊が人気なのかの訳が分かった気がした
いつの日か五ヶ瀬の釜入り茶が世界に拡がっていく日も遠くない・・・・・・・・
五ヶ瀬町観光協会の石井さん
宮崎茶房
〒882-1202
宮崎県東臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野4966
0982-82-0211