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出羽桜酒造と美術館

山形県天童市に日本の地酒人気の礎を築いた
出羽桜酒造がある
創業1892年(明治25年)
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三代目仲野清次郎は襲名前の名は醇一
東京農大農芸化学科で醸造学を学ぶ
そして実習を信州の名門蔵 真澄で行った
そのころ真澄は金賞受賞の常連蔵でもあり
協会7号酵母を造ったりなど飛ぶ鳥を落とす勢いの蔵
三代目仲野清次郎は真澄で大いに刺激を受け、酒造りの勉強に励んだ
酒造りの師匠は名人杜氏と言われた窪田千里氏
酒造りの哲学は宮坂氏と言うほど真澄に心酔した
どれほど心酔していたのかを示すエピソードは
息子さんの名前を益美(ますみ)と付けた事でもお分かりいただけるだろう
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四代目の仲野益美氏は
東京農大醸造学科卒業後
2000年父親の急逝を受け39歳で社長就任
その後海外輸出の分野を拡大し今では輸出が23カ国
2008年にはIWCのチャンピオンサケを一路で受賞し話題になった
それ以来、IWC金賞の常連蔵のひとつでもある
現在、酒造りの傍ら
東京農大の講師や東京大学の非常勤講師なども勤められている
出羽桜のモットーとである当主自ら酒を造れと言う
言葉をしっかりと受け継ぎ
酒造りの全工程に自らかかわり、積極的に新商品の開発研究にも精を出されている
咲くというスパークリングの酒を昨年発売されたが
このラベルデザインはフェラーリのデザインなどでも知られる奥山清行氏
 
大吟醸を楽しむ会にも初回から宮崎にお越しいただいている
仲野社長は腰が低く誠実で大学の講師をされているだけあって
お話も大変お上手だ
奥田シェフと日本酒のコラボイベントにも
いつもご協力いただくなど大変お世話になっている人でもある
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今日は仲野部長が蔵をご案内していただいた
まず精米と貯蔵部門を持つ天空蔵
平成6年に立てたという
精米機がずらりある
大吟醸の精米歩合にするには72時間かかるという
そして本社の醸造部門は
今なお杜氏さんたちが頑張って酒を醸されている
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驚かされたのは出羽桜の平均精米率
なんと51%の凄さ
ほぼ大吟醸の精米歩合だ
本醸造も入れての数字だからびっくりする
この数字だけでも出羽桜の品質へのこだわりが理解できる
仲野部長の熱き説明に感銘を受けた人も多かったよう
最後は大吟醸の絞ったばかりのお酒を試飲
プチプチのフレッシュ感が心地よい!
 
見学の後は横の出羽桜美術館へ
ここは三代目仲野清次郎氏の自宅だったそうだ、
学生時代から集めたという陶磁器を展示している
安宅コレクションから譲り受けたものもあるそうだ
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魅惑の陶磁器に時間がたつのも忘れるくらい
個人的には徳利のコーナーが素晴らしかった
こんな徳利でお酒を飲む味は格別であろう
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昨年には仲野社長の娘さんの結婚もあり
念願だった跡継ぎもできた
今はご夫婦とも蔵や酒の勉強に大忙しだとか・・・・・
天童の地から世界に向けて発信を続ける出羽桜酒造
これからのますますの飛躍が楽しみでもある!