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初手3八金の衝撃

6月25日のNHKスペシャル
人工知能~天使か悪魔か~の放送があった
 
今年4月に行われた
将棋の佐藤天彦名人とPONANZAの戦い
電王戦の第一局のPONANZAがさした初手は
3八金の衝撃の手だった
思わず考え込む佐藤名人
 
羽生氏は金は本来玉を守る駒
また金が上がることによる飛車の動きが不自由になるので
セオリーに反する手
棋士は絶対に指さない手と解説した
しかし10手以上指す中で
PONANZAの用意周到な作戦が見えてくる
佐藤名人は完敗した
 
PONANZAを開発した山本一成氏は
5万局のデータを教師データとして入れ込み
PONANZA同士の対戦を700万局対戦させた
これは人間が対局すると2000年以上かかると言われる
この機会学習の結果
その中で行なわれたディープラーニングの結果
人工知能は劇的な進化を遂げたのだ
 
山本氏は
今まで知的な事は人間しかできなかった
それが人工知能にとってかわりつつある
ただ開発者の山本氏にもその進化が理解できない世界になっているという
 
佐藤天彦名人は宇宙の中の銀河系の中でしか
将棋を見れていなかった
人工知能は将棋の宇宙の広さを私に認知させてくれた
私はその気づきを盤面に現すことが今から求められるのではと語った
 
羽生氏は
人工知能と棋士の対局は
未来社会の模擬実験的な事をやっているのではないかと思います
いま起きている様々な事象が
今後人工知能が社会で応用される事態を先取りしているように思えるのです
 
しかし人工知能の判断結果しか出さない思考過程に
問題なないのだろうか?
人間の評価や起きる確率を的確に予測していく人工知能
さまざまな領域で運用を始めている人工知能は大きな成果を上げている
ただ羽生氏も思考過程がブラックボックスであることに警鐘を鳴らしている
 
シンギュラリティ(技術的特異点)の時代は2045年と言われてきたが
囲碁、将棋の分野ではすでに超知性が人間を上回った
私にとっても衝撃的な事件だった。
これからの人工知能の進化もより加速度的に進んでいくだろう
 
人間はこれからの未来に
人工知能とどう向き合えばよいのか?
人工知能によって人間が評価され
これから人工知能によって仕事の効率も上がるが
人間は多くの仕事が失われていくことにならないだろうか?
 
開発者にさえ、すでに理解できないという人工知能
通常の人間の2倍の知能が天才と呼ばれるが
超知性の人工知能は人間の1万倍の知能を持つという
そんな時代にどうやって人類は人工知能と共存していけるのだろうか?
まさに天使か悪魔か
人類にとって残された時間はそんなに多くない・・・・・