「万引き家族」是枝裕和

カンヌ映画祭のグランプリとなる
パルムドール賞を受賞した是枝監督の話題作
「万引き家族」の先行上映を見てきた

テーマが家族とはいえ、心に重い映画だった
夫婦と他人の4人がなぜか同居して家族になっていく時
6人は互いに幸せだったに違いない

初枝(樹木希林)の年金を頼りに暮らす6人家族
万引きと言う行為がさらに絆を深めていく
しかしそれは真っ当な生活ではない
そんなことに気づいていくのが祥太だ
妹の万引きが見つかるのを隠そうとして
自分がわざと万引きして逃げて骨折して捕まる
祥太が捕まったことから他人の結びつきの家族が
世間という常識で暴かれ、裁かれていく
万引き、誘拐、死体遺棄、様々な犯罪用語のオンパレードだ

すべて一人で死体遺棄と言う罪をかぶった信代(安藤サクラ) 
刑務官の質問には自然に涙が出たという
その表情と泣き方には凄みを感じたほどだ
最後に信代(安藤サクラ)が言った言葉が深かった
「だって、すごい楽しかった。」
安藤サクラはこの映画で一躍時の人となった。

6月2日にBSフジで是枝監督と立川談春の
対談の番組があった
その番組の中で
是枝監督の手法は毎日撮影したVを編集しながら
空気感を考えて台本が変わっていく
その現場で見つけたもののほうが面白いし
間違いがないと言い切っている

その分役者にとっては言葉がどんどん変わり
アドリブが多くなっていく
監督が日々撮りながら見つけたテーマ
それは今回の映画の主役は祥太の成長だったという

是枝作品には家族のテーマが多いが
監督自身は日本においては今の30年で家族は崩壊したと考えている
世界中でもホームドラマは成立しにくくなっていう
失われたものを取りもどすための「日常」を
是枝監督は家族をテーマに描いていきたいのだろう

是枝監督に対して外国人から言われるのは
時間が円を描いて流れている
巡る感覚だと・・・・
素敵な言葉だ

「万引き家族」これは
今の日本の問題点の縮図なのかもしれない

日本の家族の現実が、心に重くのしかかってくる映画でもある