風に立つライオン(さだまさし)
TSUKEMENの9月の宮崎コンサートの件で
柴田紘一郎先生に会う予定で
車を運転していた
その時に携帯が鳴った
私のお世話になっている先輩からだった
読んだら大変面白い本で『風に立つライオン』という本なんだけど・・・・
えっと思った
実は柴田先生こそが風に立つライオンのモデルなのだから
しかも今から会うのだ
そのことを言うと向こうもびっくりしていた
何という奇遇なのだろう・・・・
これだけで読まないといけない本だと思ってしまった
実は風に立つライオンを知ったのは遅ればせながら去年のことだ
さだまさしの息子大陸君がメンバーの一人でもある
TUKEMENのコンサートを主催することになり
さだまさしと親しい柴田先生にお会いし
風に立つライオンのモデルと知ることになる
さだまさし後援会の会長を自認する宮崎のスナック かすみで
風に立つライオンの映像と歌を見て聞いて
若い青年の柴田医師がアフリカで医療に従事しているおおらかさと明るさ
それがアフリカの雄大な風景とマッチして大変深い感動を覚えた
ミスター大丈夫こと柴田紘一郎先生
その曲が本となって出版されたのだ
風に立つライオンは
アフリカの僻地医療に青春をかける青年医師が
母国日本に残してきた恋人にあてた手紙がテーマである
そのモデルとなったのが宮崎在住の柴田紘一郎医師
彼は1960年代の終わりケニアのナクールにある
長崎大学熱帯医学研究所に3年間出向した
さだのお父さんと柴田先生は無二の親友と言っても良いほどの仲
さだは彼の語るアフリカの光と影、美しさと厳しさ、雄大な風景に心躍らせた
1987年のある夜 8分にも及ぶこの曲を一気に30分ほどで書き上げた
歌も素晴らしいが本はもっとスケール感がアップして壮大なストーリー展開となっている
東日本大震災にケニアから来たボランティアの医師
彼の名前は ミケランジェロ・コイチロ・ンドゥング
小さいころ家族を殺され狙撃兵となっていた少年
固く心を閉ざし孤独な目をした少年が思いを吐き出すように航一郎にいったのです
僕は医者になれますか?
私の心はどくりと大きな音をたてました
もちろんなれるよ
ンドゥングの顔が急に変わったんです
僕は9人の命を奪った
こんな人間でも医者になれますか・・・・
お前は9人死なせた それなら・・・・
これからお前は一生かけて10人の命を救わなくてはならない
いいかい
未来はそういうためにあるんだよ
ミケランジェロ・コイチロ・ンドゥング
彼は医者の活動を通して被災者の人気者となって行きます
家族を失いショックで
声を失っていたあつおは固く心の扉を閉ざしたまま・・・
ンドゥングはあつおに優しく接していきます
声を失っていたあつおが突然声を上げて
コイチロさん 僕は医者になれますか?
あつおをハグしたら涙が沢山沢山でてきた
君は家族を4人失ったのだから5人は救わなくてはいけない
小学生だった航一郎が本の中のシュバイツアー博士から受け取ったバトンが
彼をアフリカまで呼び寄せ
さらにスパイナーだった少年にその大切なバトンが渡され
東日本大震災でそのバトンが日本人に渡された
人という生き物は静かに志というバトンを
受け継いでいくのだと・・・・・
この本は2年後に映画化されることが決定した
主演は大沢たかおの予定
さだまさしの書く日本語がとても美しい
必読の本だと思う