「チームなおみ」に捧げる優勝!

誰もが認める史上最強の女子プレーヤー

セリーナウィリアムスの優勝の夢

打ち砕いたのは大阪なおみだった

セリーナにあこがれ

テニスを始めた大阪なおみは

2018年あこがれの選手と全米オープンテニスの決勝で

初めて顔を合わせ

大阪なおみがセリーナを撃破し

グランドスラム初優勝を飾った

 

その後大阪なおみはコーチと契約を解消

一時期、成績も低迷した

2019年「チームなおみ」を再結成した

コーチはウィム・フィセッテ

元テニス女王 ビクトリア・アザレンカを指導したことでも有名

日本人は2人

中村豊氏はシャラポアや錦織のフィジカルトレーナとしても大きな実績がる

茂木奈津子はアスレチックトレーナー

一度ぬけた期間があるが2019年4月に再度呼び戻された

大阪なおみの日本語教師でもありとても仲の良い友人でもある

この「チームなおみ」がコロナ禍での一緒の生活、

トレーニングなどで徐々に一体感を醸成していったのだ

 

2021年全豪オープン準決勝

セリーナウィリアムスは再度鍛え直し

勝ち進んできた

39歳のセリーナは9月に40歳となる

そんな意味でも優勝は最後のチャンスといっても良かった

くしくも因縁の対決となった

試合前の予想はセリーナ勝利のほうが多かった

 

しかし今までの感情を爆発させていた大阪なおみは

どこにもいない

体も大きくなり

冷静沈着で一段とパワフルになった大阪なおみだ

 

第一セットの第1ゲーム

ファーストサーブが入らず、セリーナにブレイクされる

第4ゲームがカギだった

セリーナのサーブで簡単に追い詰めた後

大阪の粘りでジュースに持ち込み

リターンでブレイクした

バックハンドからのキレのあるリターンが要所で決まった

その後は終始、大阪ペースで試合が進み勝利した

王者の風格すら感じた試合だった

試合後のインタビューでセリーナの流した涙は

新旧交代を自ら悟った涙かもしれない

 

ジェニファー・ブレイディとの決勝も完勝だった

今までとは違う強さを世界のファンに見せつけた

勝利者インタビューでは「チームなおみ」を

最高のチーム、家族のような存在と感謝を表した

人間的にも精神的にもテニスの技術でも一年で

類まれなる進化を遂げた別人の大阪なおみがそこにいる

「新たな大阪なおみの時代が始まった」

そんな印象を持った世界のテニスファンは多いのかもしれない

なぜ日本酒をうまく活用すると幸せになれるのか?

司牡丹の竹村昭彦社長が

なぜ日本酒をうまく活用すると幸せになれるのか?

のブックレットを出版された

竹村社長は平成13年5月に結成された

オトナのご馳走探偵団の団長であり

平成18年10月に誕生した土佐学協会の理事長でもある

日本酒が苦手であった竹村氏は

大学時代、日本酒の安酒一気飲みをさせられ

トイレにこもって吐きまくり、翌日の試験は欠席するという日々の中

日本酒がこの世で最も嫌いな飲み物になったという

高知に帰り献杯・返杯の洗礼を浴び

完全に逃げ場のない状況に追い込まれた

 

ようやく3年の月日を得て、最初に気づいたのが生酒の美味しさ

次に純米酒、生原酒、お燗

古酒や長期熟成酒、さらに山廃生酛など

料理とのマッチングで本当の底力を身を持って体験した

最後まで苦手だったのが樽酒

キノコを煮込んだ料理と合わせたときの樽酒の旨さに目覚め

全てのタイプの日本酒が好きになったそうだ

日本酒と料理のマッチングの秘伝

1,その土地の料理とその土地の酒

2,軽い料理には軽めの日本酒、重い料理には重めの日本酒

3、日本酒と料理、似た者同士は相性が良い

4、日本酒は反発する料理がほとんどない

 

季節ごとの日本酒

春の霞酒、搾りたて新酒には春の山菜の苦みと抜群の相性

夏の生酒 夏の果菜料理のさっぱり感と良い相性

秋のひやおろし 秋の旨味たっぷりの食材と良い相性

冬の燗酒、搾りたて原酒と冬の根菜料理も抜群の相性

季節感や旬を感じながら飲める日本酒は世界のアルコール飲料の中で

唯一、日本酒だけに与えられた最大の特徴であり

様々な温度帯で楽しめるのも日本酒だけの味わい方です

 

最後にやわらぎ水が裏技だと

日本酒と同量のお水を飲みながら食事を楽しむと

ほとんど2日酔いがないという等々

まだまだ御紹介したい部分が多いのだが

是非大吟醸を楽しむ会で竹村社長と話をしていただければ幸いである

向田邦子没後40周年

向田邦子が台湾の飛行機事故で亡くなって

早いもので40年が過ぎた

数々のテレビドラマの脚本だけではなく

エッセイストや小説家としても活躍し

直木賞まで受賞した

40年たった今でも私の心に生き続けているのが向田さんである

 

旺盛な好奇心と細やかな観察力から生まれる

独自の文章は

人の心の機微、情景だけでなく空気感までも現していた

美味しい物にも目がなく旅行も好き

風のように軽やかに生きた

そんなライフスタイルにもあこがれていた

 

女の人差し指から私の好きな美味しい文章を少しご紹介!

 

板前志願

 

一に材料、二に包丁、三、四が無くて五に器

と言うのが私の信条である。

材料はケチらないで極上の物をそろえよう。

・・・・・・・

献立。これがまた楽しみでもある。

・・・・・・・

突き出しは、キュウリとウドのもろみ添え

向付に、染付の向付に

とろろ芋を千切りに刻んで、なめ茸をちょんと載せて出そうか。

いや、アッサリとわさびと海苔で、三杯酢で行こうかな。

こんな調子で原稿用紙に献立を作って、いつも、一時間は遊んでしまう。

・・・・・・・・

 

 

こまやかな野草の味

 

野草の味わいを覚えると、

今まで死んだ野菜を食べていたことに気が付きます。

雑草と大雑把に呼んでいた草の中に、

こんなに可憐な形と、こまやかな味わいをもつものがあったのかと

目を開かれる思いでした。

白ツバキの花びらは、揚げると薄いあめ色に色づいて

控えめな気品のある甘さが舌に残ります。

アズキナは、素揚げにすると

杉箸に色が移るかと思えるほど、鮮やかな翡翠の色に染まります。

タラノメの天婦羅を王者の味とすれば

このアズキナは女王格の美しさとおいしさといえましょう。

淡白なようでいて、強くて濃い味がいたします。

谷戸の上を二羽のトビがゆっくりと輪を描いています。

鹿の肉とヤマウドのフライをねらっているのかもしれません。

さらわれないうちに、赤ワインでいただきました。

ワイングラスの中に桜の花びらが散り、薄赤く染まっています。

年々歳々日と同じからずと申します。

人は病んだり、老いたりするというのに

自然は毎年同じ時、同じ場所に同じ花をつけ、実を結ぶのです。

なんとたくましくそこやかなことでしょう。

「天行は健也」(易経)

忘れていたこんな言葉を思い出しました。

 

品のある文章はセンスだけではなく、

より深く全てを表現しているのが向田流

自らの価値観を大事にし

風のように軽やかに生きた向田邦子

その幕切れも、彼女が書いたドラマその物のようであった。

グレートリセット(ダボス会議2021テーマ)

遅れていたダボス会議

2021年は毎年開催されていたスイスではなく

比較的新型コロナ感染が落ち着いているとされる

シンガポールで5月25日から28日で開催される

そのテーマは「グレートリセット」だ

今までの資本主義経済は格差が急激に拡大しており

環境面でも環境破壊が進行していた

今回の新型コロナ感染を契機として

グローバル資本主義をリセットし、持続的な資本主義に

方向転換する趣旨だそうだ

新型コロナのパンデミックは現実に様々な矛盾をあぶりだしている

●崩れた経済

コロナ禍は世界経済の80%に大きな打撃を与えたと言われる

●格差の拡大と社会的信用の低下

ITやAIの進化や休業で仕事がなくなる人が増えたが

株式市場だけは最高値更新が続き

格差拡大は広がっている

●巨大だが非効率な政府

新型コロナのために各国の政府は金融緩和を異例のスピードと膨大な金額で進めたが

財政支出は一挙に政務債務を膨らませている

しかも思ったより効果が出ていない

●巨大IT企業が個人情報を全面的に支配している

●地科学的なリスク

アメリカの分断拡大,中国の台頭、などなどG0時代の

世界的なリスクが満載だ

●企業の在り方の変容

今年のダボス会議ではこれらを解決するために

「敏速な統治」を最終目標として掲げている

先端的なテクノロジーで

社会問題が発生する前に

予期し対処できる新しい統治システムを作り上げ

そして持続可能なサーキュラーエコノミー(循環性の経済)にする

耳心地は良いのだが

2025年には世界でリセットを実現させ

高度管理社会を実現するという事のようだ

個人的に感じることだがコロナ禍で

大きな波が現実として個人個人に打ち寄せ始めている感覚がある

ライフスタイルの波(常識が非常識になった)

環境やエネルギーの波(石油から電気に、水素へ)

デジタルの波(ITやAIで雇用が奪わていく)

格差の波(どんどん拡大している)

ただその多様な波を

どううまく乗りこなしていけるのかを考えるとき

グレートリセットの今年のキーワードは

大変タイムリーで的確なものだと考える

麺屋猪一離れ、山崎麺二郎(京都)

京野のラーメン屋も進化を遂げている

以前は京都駅の近くの第一旭と新福菜館が双璧なのと

一条寺付近のラーメン屋さんが有名だったのだが

数年でがらりと姿を変えた

 

京都らしい和食の出汁をイメージしたラーメンが麵屋猪一離れ

今日は鰹だしの中華そばを注文 1000円

完成した最後に削りたての鰹を

追い鰹として乗っけて出てくるこだわりよう

見てくれは鰹がないほうがすっきりするのだが

出汁を飲むと透明感のある優しい旨味が口の中に広がってくる

和食の上品な椀物を思わせるほど

麺は北海道産小麦を100%使用した

石挽全粒粉の自家製麺

価格は高いが出汁を飲むと納得する和食ラーメンである

 

和食出汁度  ★★★☆+++

 

麵屋 猪一離れ

京都市下京区泉正寺町463ルネ九高1F

11:00~14:30  18:00~22:00

 

 

 

京都駅から山陰線(嵯峨野線)に乗って円駅で降りる

そこから歩いて3~4分で通り沿いに

白の暖簾が見印の山崎麺二郎のお店がある

コロナ禍でも行列の絶えない人気店だ

カウンターに座り醤油中華そばを煮卵入りで頼む

料金は650円と100円の750円

と驚きべき安さ

料理はご主人、接客は奥様のご夫婦だけの

最小限でされているのも好印象だ

鶏と和風だしをお合わせてあっさりスープ

少し細麺なのがスープとの絡みも絶妙

替え麺が100円と言うのも驚いた

ご主人の作り手のストイックさも印象的だ

ミシュランに掲載されても変わらず

淡々と自分の中華そばを追求する姿勢には頭が下がる

コスパは最上級

今や京都を代表する真っ当な中華そば屋さんである

 

真っ当度  ★★★★★

 

山崎麺二郎

 

京都市中京区西ノ京北円町1-8

075-285-1059

11:30~14:00  18:00~22:00

月火曜休み

2020年京都が世界NO1に(コンデ・ナスト・トラベラー誌)

アメリカの大手旅行雑誌(月刊80万部)

コンデ・ナスト・トラベラー誌が

2020年の訪れたい都市「Best Big Cities in the World」を発表した

この雑誌の読者層は富裕層が多いことでも知られる

その読者の投票から決められる

今年は33回目に当たる

 

1 京都(2)

2 リヨン (フランス)

3 シンガポール(3)

4 シドニー(10)

5 ウィーン(4)

6 東京(1)

7 ポルト (ポルトガル)

8 ヘルシンキ (フィンランド)

9 コペンハーゲン (デンマーク)

10 リスボン (ポルトガル)

 

この結果はコロナ禍により

大きく旅行者の目線が変わったことが感じられる

大都市は姿を消し

今まで圏外にいた世界の地方都市がランクインした

フランスのリヨン

ポルトガルのポルト、リスボン

フィンランドのヘルシンキ

これらの都市はユニークな文化や個性を持った街であり

自然も美しい場所でもある

昨年NO1だった東京は6位に後退した

このような傾向はますます強くなっていくだろう

 

コロナの影響の中で

京都が世界NO1になったという事が誇らしい

京都の魅力は

100近いミシュランの星を持つレストラン

町家が並ぶ通りには風情があり個性的な店がある

日本文化の伝統と深さを感じることができることだろう

ただ少し静かな京都であってもらいたいと願うのは

私だけであろうか?

NETFLIXの新聞両面広告

新聞広告で久しぶりに刺激された

9月7日全国紙に掲載された

NETFLIXの両面広告

ほぼ全てが真っ黒だ

 

真っ黒の真ん中にグレイの直線が入り

再生の赤い直線が途中まで

右下にコピーが

はじまりとおわり

その間にある、特別な何か。

その何かが、離れた人を近づける。

 

自分とは違う世界を見ること。

喜びや恐れを分かち合うこと。

全てを動かす力を知ること。

 

あなたはきっと何かを得る。

旅のような、この線の中で

 

あなたが来た場所から、

あなたが行きたいところへ。

未知の緊張から、発見の驚きへ。

私たちを分かつささいなものから、

私たちを包む大きなものへ。

 

この線には、だれもが生きるストーリーがある。

はじまりからおわりへと向かう中で、

あなたもきっとわかるはず。

どんなに離れ、どんなに違っていても

ストーリーを再生すれば、私たちは一人じゃない

 

ひとりじゃない世界がある

NETFLIX

 

 

勢いのある企業は新聞広告にも遊びをうまく使う

それは自信の表れでもあり

その企業の覚悟でもある

しかも圧縮されたコピーは

さらに見た人の想像力を膨らませる

 

グレイは自分の人生

再生している赤が生きている時間

自分の人生をこのコピーになぞられてみる

そうするともう少し自分の人生を頑張りたいと考えた

NHKプロフェッショナル( 石川佳純スペシャル)

8月10日のNHKプロフェッショナルで

石川佳純スペシャルが放送された

個人的な感想を少し・・・・

 

2012年のロンドンオリンピックで

日本を初の団体銀メダルに導いていらい

女王の座を自他ともに認めていた石川佳純

しかしその陰りは

2016年リオオリンピックの一回戦敗退の時から

少し見えていたように思う

その直前には国内でも伊藤、平野の新世代コンビに

急激に追い上げられていた

 

光の中だけを歩いてきた石川佳純にとって

2019年は苦しい過酷でやめたいと思った一年だっただろう

伊藤がオリンピックの切符を早々と決め

あと一枠を平野としのぎを削る戦い

 

公式ボールの変更、高速卓球などに対応して

自らのプレイスタイルの変更などを実行しながら

女王のプライドをかけて戦いを続けたが

その誇りがボロボロになるまで負け続けた崖っぷちの日々

100回ぐらいやめようと思った

 

その期間同行していた撮影スタッフに答える

石川佳純の素直な感情の発露がとても共感できた

負けず嫌いの彼女が

自らを弱くなったね!と言いつつ涙を見せる姿は切なかった

しかしここから這い上がってくる石川の姿こそが真のアスリートだ

 

カナダ大会での平野との最後の決戦の前に

なぜ失敗するのか?なぜできないのか?を考えるのをやめたんです

前向きに大丈夫と思うようにした

結果は積極的に攻めに攻めた石川の逆境からの覚醒となった

この一戦は石川にとって生涯忘れられない戦いになっただろう

苦しみの先にたどり着いたのは

「やっぱり卓球が好き」だったと言う

 

何をやってもうまくいかない時も終わりは来る

光は来るんだと自分自身が教えられた  ー石川佳純—

獺祭の挑戦(弘兼憲史)

山口県の山奥の小さな酒蔵

獺祭の世界への挑戦を弘兼憲史が漫画で描いた話題作

ストーリーは

大手日本酒メーカーで修業をして帰ってきた

桜井博志氏は当時経営をしていた父親との折り合いが悪く

辞めて石材業を営んでいた

そこに父親の死で1984年旭酒造を受け継ぐことに

当時の銘柄は旭富士

紙パックや景品など様々な試みをしたが

なかなかうまくいかない

社員の給料は利益が上がっていた石材業のほうから

奥様が工面していた

蔵の現状を打開しようと悩んだ末に

純米大吟醸を造ると決心する

静岡県の吟醸造りのレポートに感化され

蔵で大吟醸を造ってみた

思った以上に良い出来だったが旭富士だと負け犬のイメージ

新ブランドにしようと考える

正岡子規の俳号は

獺祭書屋主人と何かの本に書いてあった

旭酒造は獺越地区(おそごえ)

1990年獺祭が誕生した

1992年には数々のドラマを生んだ獺祭二割三分が誕生する

夏の休閑期に岩国に錦帯橋のほとりに地ビールを作り

レストランで展開して行こうという事に

しかしこの地ビールの挑戦がとんでもないことになる

数億円の予算で実行に移したがものの見事に失敗

杜氏も蔵を離れていき

周りからは倒産すると言われた

ピンチをチャンスに

四季醸造に切り替え、全てのデータをインプットして

経験と勘から数値管理の見える化を図った

そして流通は問屋を排除し直接取引にした

ここからの快進撃は誰でもご存じの通り

2008年新蔵完成

2010年新蔵第2工事完了

2012年第2蔵稼働

年率150%のスピードで出荷が伸びていく

2015年12F建ての本蔵が完成する

世界への挑戦も形になっていく

2018年6月 DASSAIジョエルロブションパリオープン

2019年獺祭NY蔵建設(コロナで一時休止中)

桜井会長曰く、日本の少子化を考えると

目を向けるのは世界

世界の売り上げを9割にしたいと意気込む

桜井会長とは大吟醸を楽しむ会をはじめとして

キャビアでのコラボや奥田シェフとのコラボなどで

大変お世話になっているが

本質を的確につく言動とスマートさと腰の低さは会長ならではだろう

またマスコミには全て機敏に対応するなど

マスコミの利用の仕方も非常に巧い方でもある

世界に向けての挑戦は始まったばかり

会長と息子さんの桜井一弘社長との2人3脚で

コロナ禍終息後の世界への飛躍が今から楽しみでもある

トロ伝説(築地の記憶)富岡一成

15年魚河岸で働いていた富岡一成氏が書いた

「築地の記憶」の本がある

今はなくなってしまった築地の裏表を

詳細に描いているとても良い本だ

文章だけではなく築地で働く職人たちの真剣な表情

ほっとしたときの笑顔等々の写真もとても良い

豊洲に移転して2年ほどたったが

私の中の記憶もまだ築地は鮮明に残っている

その本の中にトロ伝説があるのでご紹介したい

 

トロ伝説

 

鮪の脂身を「トロ」と言うのは

日本橋の老舗「吉野寿司」から始まったという

なんでも三井物産の社員さんの命名らしい。

大正時代にこの店を贔屓にしていた三井物産の人たちは好んで

マグロの脂のところを注文していたが、これには名前がなかった

「初めは段だらを頂戴」とか

「シモフリ握ってよ」なんて注文していたが

もっと気の利いた符牒にしようという事になり

口の中でトロっと溶けるからトロというのはどうだい

なんて決めたのだそうだ

多分それはホントの話だろう

だがそれがどうして世間に広まったのだろうか

いろんなところで同時に使われだしたことだって考えられる

何といってもその時代に生きていないのだからわからない

また昔はトロは捨てられていた、なんてことがよく言われる

私も何度か書いた

脂身は傷みやすいから、冷凍技術も輸送手段も発達していない時代には

腹痛を連想させる代物だったことは想像に難くない

だがそれだってホントかどうだか

もちろん商売物としての価値は低かったにしろ

ぜったに食わなかったというのも不自然な話ではなかろうか

確か明治の人が、「アレはうまい、好物だ」なんて書いているのを読んだ記憶がある

やはり明治生まれで、マグロの大旦那だった古老に

話を伺ったときも

「トロを捨てたことは一度もない」と言っていた

トロの話はどれも面白いが本当はわからない

定説とは確かめようがないことを言うのだろう

 

大正から昭和にかけて不変の人気の寿司ネタとなったトロは

世界の寿司ブームや本マグロの需給の逼迫も有

今や高級寿司ネタの代名詞でもある

トロの起源を探りながら

またトロを存分に食べに行きたいと思うこの頃だ

そうだ!

すし屋で段だらと一度言ってみよう